小説、マンガ、ビジネス、週刊誌…本と雑誌のニュース/リテラ

山本太郎「れいわ新選組」から当選した2人をネトウヨが差別攻撃!「重度障害者に国会議員が務まるのか」「介助に税金使うな」

「国会が健常者のリズムでなくなる」ことを「配慮の押し付け」などというのも同様だ。選挙で選ばれた議員を、障害を持つことを理由に国会から排除することは、当人たちに沈黙を強いる差別であるだけでなく、国民主権を真っ向から否定することである。「議論は健常者のリズムで行うべきで、国会議員は健常者に限り、国会は健常者のためのものである」ならば、それは民主主義国家の言論の府ではない。

 むしろ、舩後氏も木村氏も「障害や難病を抱えるから国会議員として働けない」のではなく、「障害や難病を持つからこそ強いメッセージを発進できる政治家」になりうるだろう。事実、ふたりは選挙期間中、「障害者・難病患者という立場」から政策や改革を訴えてきた。

 たとえば、木村氏は街頭演説で、障害者と健常者の子どもが地域の同じ学校に通い学ぶ「インクルーシブ教育」の推進をそのひとつにあげた。物心ついたときから18歳まで、施設と養護学校で育った木村氏は、自身の体験を「社会と断絶させられ、何も教えられてこなかった18年間の空白」と呼ぶ。電車の切符の買い方も、歩道と車道の区別もつかなかったという。「分けられて生きていくことがどんなに恐ろしいことかを、私は地域へ出てきて差別される度に思い知りました」という。

 舩後氏は障害者自立支援法の改善を訴えた。「僕が当選したら、いま利用している障害福祉サービスは受けられなくなってしまいます。なぜなら、自立支援法と言いながら職場にヘルパーがついていくことは禁じられているからです。障害者は働くなということでしょうか? この部分は、絶対に変えなくてはなりません」。街頭演説では代読者がそう読み上げた。看護・介護サービス会社の取締役副社長を務める舩後氏は、自身の経験から介護職の待遇改善も強く主張している。「障害者だから気づけることがある」というのが、舩後氏のスローガンだ。

 政治的ビジョンは明確だ。「障害者が当たり前に地域で生きていける社会」を実現すること。そのために国会議員としてできる第一歩が、国会のバリアフリー化など「障害者の声を届ける」ための登院なのである。

「障害者差別解消法が施行されて3年が経ちましたが、私たち障害者が地域で安心して生きていけるようになるには程遠い道のりがあります。みなさん、なぜだと思いますか? それは、法律を作った国会自体が、バリアだからです。そうは思いませんか? そうですよね。本来なら、国が率先して差別をなくす取り組みをしなければなりません」(木村氏、20日街頭演説)

関連記事

編集部おすすめ

話題の記事

人気記事ランキング

話題のキーワード

リテラをフォローする

フォローすると、タイムラインで
リテラの最新記事が確認できます。