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山本太郎「れいわ新選組」から当選した2人をネトウヨが差別攻撃!「重度障害者に国会議員が務まるのか」「介助に税金使うな」

れいわ新撰組HP


 山本太郎率いる「れいわ新選組」が参院選の比例区で2議席を獲得した。議員となる舩後靖彦氏は難病を抱え、木村英子氏は重度の障害をもつ。舩後氏はALS(筋萎縮性側索硬化症)患者で舌や喉も含め全身の筋肉を動かすことができない。木村氏は0歳時の事故と脳性麻痺により両足や左手がほとんど動かない。来週の臨時国会が初登院となる。

 舩後氏も木村氏も大型の車椅子に乗っている。舩後さんは人工呼吸器を装着し、定期的に痰の吸引などが必要だ。コミュニケーションにも補助を借りて文字盤を使う。国会のバリアフリー化や、質問時の補助などの整備、態勢づくりは急務だ。2人を特定枠として議員に押し上げ自らは落選したれいわの山本太郎代表は、政見放送でこう語った。

「700人以上いる国会議員には人工呼吸器をつけた人も、重度の障害がある人もいません。そのような、いわゆる健常者が国会で障害者施策を決めて法律がつくられる。しかし、当事者のニーズを最もわかっているのは当事者。だから、その声を反映させる必要がある」

 だが、Twitter上ではこんなグロテスクな声が出ている。

〈山本太郎が担ぎ上げたあの重度障害者が本当に国会議員としてあの仕事が出来ると思いますか? 政治とかは、そんなに甘いものですか?誰が見たって国会議員の仕事を遂行できるわけが無い!〉
〈そしてたった二人のために国会をらバリアフリー化、そのために我々の税金はいくら使われるんでしょうかね。〉
〈問題は常人とリアルタイムで会話することのできない人を議員にして何をさせるつもりなのか、話題作りのためだけに障害者を利用する山本太郎の腹黒さに皆嫌気がさしてるんだよ。〉
〈彼らに無理させて万が一の事態になったら「国会のせい」にして逃げるんでしょうね〉

 こういう声は圧倒的にネトウヨに多い。たとえば、ヘイト漫画家・はすみとしこ氏は〈これを機に。。いいんじゃない?でも介助人のコストは、自分のポケットから頼むよ。障害は個性なんでしょ?〉とツイート。“ネトウヨインフルエンサー”である千葉麗子氏は〈国会議員になった以上、国会議員としての義務が生じる。当然議会のスムーズな進行と有益な議論に寄与するよう務めなければいけない。その際に例え体調が悪かろうが、障害を抱えていようが全ては自己責任〉などと投稿している。

 また、“ネトウヨジャーナリスト”の石井孝明氏は、山本太郎氏が「一番しっかりとサポートしなければならないのは国会」「健常者のリズムだけで進められることはこれからなくなる」とテレビで発言したのに対し、〈ほら始まった。自分では何もしないのに「健常者のリズムだけで進められることはこれからなくなる」と配慮を押し付ける。これって山本のリズムを押し通すということと同義だろう〉などとあげつらった。

 いったい、この人たちは何を言っているのだろうか。

「誰が見たって国会議員の仕事を遂行できるわけが無い」のならば、当然、そうした環境を「仕事を遂行できる」ように変えていかねばならない。そのために税金を使うのは当たり前だ。国会議員のために議事堂を建てるのと、総理大臣のために官邸を作るのと何が違うのか。現状で他の議員と同じように議会への出席や質問が難しいのであれば、最大限にサポートする「義務」は国にある。

 ましてや「自己責任」とは何だろう。たしかに政治家には「責任」が伴う。だが、病気や事故で身体が不自由になったとき、人は自らを何の「責任」に問わねばならぬというのか。そもそも、「議会のスムーズな進行と有益な議論に寄与できない」という前提からして決めつけであり、政治から障害者を排除する論理以外の何ものでもない。

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