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安倍首相がケント・ギルバートと対談! 百田尚樹の『日本国紀』とケントのヘイト本を賞賛しネトウヨ心性全開

 本サイトでもたびたび取り上げてきたように、ケント氏が2017年に出版した『儒教に支配された中国人と韓国人の悲劇』(講談社)は、民族や国籍でひとくくりにして〈「禽獣以下」の社会道徳や公共心しか持たない〉〈自尊心を保つためには、平気で嘘をつくのが韓国人〉〈嫉妬心や執着心は誰にでも多少はあるものです。しかしその病的なレベルについていえば、韓国人が世界一〉などと書き散らす悪質なヘイト本だった。

 にもかかわらず、この総理大臣は新聞などのマスメディアと対比させながら、ケント氏や百田氏のネトウヨビジネスを賞賛する。あまりにもグロテスクだろう。

 ちなみに、ケント氏は対談のなかで、「実は、いま私に『米国紀』を書かないかとオファーが来ているんです。でも、日本に比べて米国は歴史が浅いから、分厚い『日本国紀』と違って新書でまとめられるかもしれない(笑)」などと話している。“ビジネス保守”の本性が丸出しだが、これを安倍首相は「素晴らしい。完成したら教えてください」と持ち上げる始末。もう見てられないとはこのことだ。

 しかも忘れてはならないのは、ケント氏が例の“報道圧力団体”「放送法遵守を求める視聴者の会」の初期メンバーで、いまでも理事の一人だということだ。ふりかえっておくが、「視聴者の会」は安保法制に批判的な報道をした『NEWS23』(TBS)等をやり玉にあげ、当時のアンカー・岸井成格氏(故人)を結果的に降板に追い込んだ団体。森友・加計問題でも追及するメディアへのバッシングを煽動するなど、完全に安倍政権のメディア圧力の“別働隊”だ(ちなみにその後、ケント氏は加計学園の客員教授に招かれた)。

 安倍首相がケント氏との対談で著書のPRまでしたのは、そうした政権御用活動への“ご褒美”ということだろうが、それだけではない。

 首相動静を見ると、この対談は5月10日夕方に首相公邸で収録された。実はこの日、安倍首相はケント氏との対談のあと、すぐにTOKIOのメンバーと都内のピザ屋で会食している。テレビ各局のニュース番組や情報番組ではいま、多くのジャニーズタレントがキャスターをつとめており、このTOKIOとの会食も、政権に批判的な報道を“自主規制”させることが目的だろう。ケント氏との対談のからの流れを考えると、そのメッセージは明確だ。

 政権への疑惑追及や疑問の声を抑え込むため、“別働隊”にマスコミ批判をさせる安倍首相。時の最高権力者から褒美を与えられ、我が世の春を謳歌する応援団のネトウヨ文化人。あまりにげんなりするが、こうしたベッタリの関係で回っているのが日本政治のいびつな現実なのである。

最終更新:2019.06.01 08:04

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