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AbemaTVが菅官房長官と杉田水脈のヨイショ番組タレ流し! 取材はテレ朝政治部、放送法逃れの政権PR

AbemaTVにご満悦で登場した菅官房長官


 改元でお祭りムード一色のテレビや新聞。そんななかで、すっかり調子づいているのが菅義偉官房長官だ。この間も「令和おじさん」としてテレビで繰り返し紹介されてきたが、改元直前の4月30日にはAbemaTVに登場。特番『平成から令和へ 25時間テレビ』内でそのインタビュー内容がノーカット放送されたのだ。
 
 しかも、その内容は、菅官房長官と安倍政権のPR、ヨイショとしか思えないようなシロモノだった。

 たとえば、若者が「令和おじさん」と呼んでいる動画を菅官房長官にわざわざ見せたかと思えば、菅官房長官も「菅ちゃんだって(笑)」とニコニコ。新元号についても、インタビュアーを務めたテレ朝政治部長の伊井忠義氏は突っ込んだ話もせず、「会見のときはブルーのネクタイだった。何か思いを込めたのか」と質問をすると、菅官房長官は「私、拉致問題の担当大臣なので、その際には(拉致被害者救出運動のシンボルカラーである)ブルーだと決めていました」と回答。その流れで連休明けの訪米に話がおよぶと、菅官房長官はこう述べた。

「しっかりと拉致問題解決に向けての働きかけをおこなうのは当然のことだと思っていますし、同時に沖縄の基地負担軽減を担当しているので、そうしたことも含めて、この機会にトランプ大統領を支える責任者のみなさんにお会いして、しっかり訴えてこようという思いです」

 拉致問題は完全に「やってる感」の演出だけで進展もなく、沖縄の基地問題にいたっては民意を無視して工事を強行しつづけている。それでよく正義ヅラで「しっかり訴えてくる」などと言えるものだと唖然とするが、呆れたことに伊井政治部長はそうした問題をひとつも突っ込まず。

 それどころか、ほかの質問では「長官といえば、政策的には携帯料金値下げやビザ緩和、当たり前とされてきたことを変えようとチャレンジするのが長官の真骨頂」と言い出し、あたかも携帯料金問題やインバウンドの増加が菅官房長官の手柄であるかのようにヨイショをはじめる始末。すっかり気をよくした菅官房長官も、したり顔でこんなことを語った。

「国民から見て当たり前でないことを当たり前にするのが仕事だと思っていますので、そういう意味で官房長官には非常に大きな権力があります」

 その大きな権力を振るいに振るって、都合の悪い質問には答えず、不都合な記者をフェイクの主張で排除しようとさえしているのが「令和おじさん」の正体ではないか。そして、こうやって菅官房長官の“本来の姿”をメディアが覆い隠しつづけることで、薄気味悪い「令和おじさん」ブームなるものが生み出されてしまったのだ。

 よくもまあこんなPRインタビューを無批判に放送したものだと思うが、それもそのはずで、これを放送したのはAbemaTV。本サイトでもお伝えしたように、菅官房長官は昨年末にAbemaTV代表であるサイバーエージェントの藤田晋社長や幻冬舎の見城徹社長らと会食をおこなっている。そう。安倍首相のみならず菅官房長官もまた、以前からこうやって会食を繰り返すことで財界・マスコミ界での“親政権人脈”を固めてきた人物なのである。

 しかも、AbemaTVによる安倍政権ヨイショの例は、これだけではない。じつは、菅官房長官の独占インタビュー放送の2日前である4月28日にも、こんな番組が放送されたのだ。

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