つまり、こうした日本の対米従属を支えるシンクタンクに、安倍政権が3億円の巨額寄付をしていたのだ。
しかも、あからさまなのが安倍政権下で寄付金額がどんどん増えていることだ。赤旗によると、2013年度に780万円、14年度の890万円だったものが、安保法制が国会で成立した15年に3432万円と爆上げ。翌16年度には8300万円とさらに増加し、17年度、18年度も8000万〜9000万円を維持している。5年間でなんと10倍も増加させているのだ。
これはいったいどういうことなのか。実は、安倍首相は歴代首相のなかでも、このジャパンハンドラーのシンクタンクにもっともしっぽをふってきた総理大臣である。
2012年の末、総選挙で自民党が政権に返り咲くと、安倍首相は翌2013年2月に訪米しているが、このとき、さっそくCSISでスピーチを行い、アーミテージ氏らを前に「申し上げます。日本もまた、厳しい財政制約の下にあります。けれども、わたくしは政府に命じ、国土防衛のため予算を増額するようにいたしました。長年月において初めてのことであります」と自分の忠犬ぶりをアピールした。
また、安倍首相は2015年4月の米議会演説で“安保法制をこの夏までに成立させます”と公言すると、同年7月9日にやはりCSIS主催のシンポジウムに出席し「米国の権威あるシンクタンクであるCSISが、日本国際問題研究所と一緒になって、世界の歴史に関してとても有益なシンポジウムを開催されると聞き、エールを送りにやってまいりました」とうやうやしく挨拶をしている。