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外務省が日米地位協定のウソ説明をコッソリ修正! 改憲を叫ぶ一方、日米地位協定を放置する安倍政権の欺瞞

 また、ジャーナリストの布施祐仁氏が、外務省に「一般国際法上、駐留外国軍隊に国内法が適用されない」という日本政府の見解の根拠となる文書を情報公開請求したところ、「不存在」という回答だったという(布施氏の15日のツイートより)。布施氏は〈そんな根拠はどこにもないから示せるわけがないのである。こんな嘘が40年近くまかり通ってきたことが衝撃である〉と投稿しているが、まさにその通りとしか言いようがない。

 ほかにも、この説明の矛盾については、昨年の国会でも野党が追及してきた。朝日新聞は、辺野古新基地建設での土砂投入で、県が地位協定の見直し議論を深めようとするなか、外務省が急ぎ足で説明を変更したと伝えているが、そういうことなのだろう。

 一方で、〈外務省は説明の変更について「批判をふまえわかりやすくしたが、『原則不適用』の根拠となる国際法があるという見解は変えていない」とする〉(朝日新聞)という。つまり、安倍政権は文言だけこっそり変えて批判をかわしつつ、これからも「国際法が根拠である」との大嘘をつき続ける腹づもりらしい。

 しかも、政府が国民についている“日米地位協定の嘘”はこれだけではない。たとえば、“他国間で締結されている協定と比べて、日米地位協定は優遇されている”という話だ。実際、安倍首相も2013年の参院予算員会で〈他国との地位協定との比較においても、日米地位協定が接受国側にとり特に不利なものとなっているとは考えておりません〉と答弁している。しかし、これも大嘘なのである。

 前述の布施氏と東京外国大教授・伊勢崎賢治氏の共著『主権なき平和国家』を読めば、そのことがよくわかる。

 たとえば、日本と同じく第二次世界大戦での敗戦国であるイタリアは「モデル実務取り決め」で米国軍の駐留条件等を定めている。これによれば、イタリアにおける駐留米軍の行動は、イタリアの法律と政府が許す範囲内でしか認められておらず、実際、米軍の飛行訓練の最低高度もイタリア側が決めている。一方、日本では日米地位協定に伴う特別の法律によって、米軍機の飛行は国内航空法の最低安全高度の適用外となっているのだ。また、米軍基地の管理権はイタリア側にあり、イタリア軍司令官が米軍の活動に介入する権限が認められているが、日米地位協定では日本側が米軍側の活動に介入することはできない。

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