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入管法強行採決に『ひるおび』田崎史郎、八代英輝らが「野党が悪い」! 安倍が目茶苦茶をしても責任転嫁“ヤトウノセイダーズ”

『ひるおび!』で与党批判をする田崎氏

 国の根幹にかかわる法案審議が、どうして安倍首相の都合だけで決められなくてはいけないのか──。昨日、衆院法務委員会と衆院本会議で強行採決された出入国管理法改正案が、明日から外遊に出る安倍首相の日程に合わせて、本日、さっそく参院本会議で審議入りした。

 しかも、この参院での審議入りも、与党のゴリ押しで決定したものだ。立憲民主党の蓮舫議員のTwitterによると、本日10時から参院本会議が開催される予定だったが、それは開かれず、午前中に“入管法改正案の審議を本会議でしたいから質問通告をして夕方にまとめて本会議を開きたい”という〈前例のない提案〉があったという。

 今国会の最重要法案であるはずの入管法改正案だが、衆院法務委での審議時間はたったの4日間、約17時間だ。その上、うち2日は衆院法務委の定例日以外での開催で、すべての審議が自民党・葉梨康弘委員長による強行開催だった。そもそも、法案の土台となる外国人技能実習生をめぐって、山下貴司法相と法務省による“データ捏造”まで発覚したというのに、いまだ問題の聴取票はコピーも許されず、野党に手書きで写させる“時間稼ぎ”をおこなっているような状態。それを十分な審議時間も設けることなく強行採決して参院に送るとは、国民の無視と国会の軽視にほかならない。安倍政権の暴走は極まりつつあると言っていいだろう。

 さすがに、この立法府を機能不全に追い込んでいる与党のタガが外れた状態は、擁護などできるはずがない──。そう思っていたが、まったく違った。本日放送された『ひるおび!』(TBS)では、与党の暴走には踏み込むことなく、むしろ野党批判を展開したのだ。

 まず、『ひるおび!』では、昨日、野党6党派が衆院法務委での強行採決を阻止すべく午前中に山下法相の不信任決議案を提出したことや、その不信任決議案で国民民主党の山井和則議員が趣旨弁明を約1時間45分にわたって繰り広げたことを、野党の“引き伸ばし”作戦として紹介。

 ここでコメンテーターの片山善博・前鳥取県知事は「野党の気持ちもわからなくもない」と前置きした上で、こう述べた。

「これで何が変わりましたか? 大事なことがこれで、審議は尽くされましたか? 全然関係ないわけですよね。何回もこういうことをやるんですけども、そろそろ野党のみなさんも作戦なり戦術を考え直したほうがいいと思う」
「こういうことやって見せ場をつくっても国民は共感しない」

 一体、何を言っているのだろう。不信任決議案を提出していなければ、与党は予定通り衆院法務委で数の力に任せて審議を打ち切って強行採決するだけ。「審議は尽くされたのか」と言う相手は、野党ではなく与党だ。

 そもそも、不信任決議案を出すことで、野党は本会議で山下法相による答弁の矛盾や法案の問題点を国民に訴える機会をつくり出した。とくに『ひるおび!』が俎上に載せた山井議員の趣旨弁明では、技能実習生たちの劣悪な労働環境を事細かに紹介。たとえば、月240時間もの残業を強いられ時給が実質たったの200円だったケースや、作業中に指を切断する事故に巻き込まれたのに解雇、帰国を言い渡された例、縫製工場で朝7時から夜の11時まで働かされるなか、それをビデオに記録して労基署に駆け込んだものの「仕事なのか自分の服を縫っているのかわからない」と言って無視された例など、政府が無視する技能実習生が追い込まれている実態を訴えた。

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