共生のための政策をまったくとらず、外国人を犯罪者と見なすような差別感情、排外主義を助長するような姿勢を保ちながら、ただ「移民政策ではない」と意味のない言葉を繰り返す安倍政権。外国人労働者の受け入れ拡大は、来年の参院選を睨み、経団連をはじめとする産業界からの強い要望を聞くための法案なのはミエミエだが、こんな「人権を保障する必要もない、ただの安い労働力」としか見ない国に、ほんとうに人材は集まるのか。
実際、昨年にスイスのビジネススクールIMDが昨年発表した「世界人材ランキング2017年版」によると、高度な技術をもつ外国人材が魅力を感じる国・地域は、1位がスイス、2位UAE、3位シンガポールとなっているが、一方、日本は63ヶ国中51位。近隣国の中国(34位)や韓国(48位)にも負け、日本は調査対象のアジア11カ国の中で最下位となっている。
すでに、世界中に日本は「魅力のない国」と認知されているのに、その上、「人権もない、差別が蔓延るひどい国」という印象を押し広げる法案を通そうという──。まったく正気の沙汰とは思えないだろう。
(編集部)
最終更新:2018.11.06 10:38