さらに、文科相となる柴山昌彦・総裁特別補佐は、2015年に『ビートたけしのTVタックル』(テレビ朝日)に出演した際、「同性婚を制度化したときに、少子化に拍車がかかるのではないか」と発言。同性婚と少子化にはまったく関係がないにもかかわらず、「経済的な制度と違って家族制だとか文化伝統の問題というのは一挙手一投足には変えられないもの」などと述べた。同性愛者に対する法的な不平等には目も向けず“伝統的家族観”をもち出す人物を文科相に抜擢したことは、安倍政権の本質を表しているといっていいだろう。
このほかにも、ネトウヨの巣窟とされる自民党ネットサポーターズクラブ、通称「ネトサポ」の代表をつとめ、2013年におこなわれたニコニコ生放送の党首討論会で福島瑞穂議員の発言中に「黙れ、ばばあ!」と書き込んだことが発覚したこともある平井卓也議員が、科学技術・IT担当相として初入閣するなど、すでに問題大臣が続出の安倍改造内閣。安倍首相周辺は、徹底して“身体検査”をおこなったというが、ここまで挙げてきた新大臣たちの言動やスキャンダルは問題ないというのだろうか。
いや、この安倍改造内閣は、問題発言やスキャンダルを抱えた大臣が揃っているということだけではない。もうひとつの問題、それは極右議員が集結した「ネトウヨ内閣」だということだ。
その問題については、後編でじっくりとりあげたいと思う。
(編集部)
最終更新:2018.10.02 09:21