「『検察側の罪人』の原作小説(作・雫井脩介)は文藝春秋から刊行され、文庫化されている。文藝春秋は映画公開に合わせて、“全面帯”というカバー全体を覆う帯をつくって、そこに木村と二宮の写真を大きく掲載する予定で進めていたようなんです。最近は原作本が人気タレント出演で映画化される場合、帯にタレントの写真を入れてPRするのが普通。本の販促だけでなく映画・ドラマの宣伝にもなりますから。ジャニーズも小学館など他の出版社から出ている原作本には、ジャニーズのタレントの写真をガンガン使わせています。ところが、キムタクのプロモーションに必死になっているジャニーズが、これにかぎっては『写真を使わせない』と通告してきたらしい」(出版関係者)
ジャニーズが写真掲載を拒否したのはもちろん、原作本の版元が文藝春秋だからだ。この帯の付け替え計画が進み始めた直前、「週刊文春」がNEWS小山慶一郎と加藤シゲアキの未成年飲酒、同じくNEWS手越祐也の未成年飲酒、Hey! Say! JUMP岡本圭人の電撃脱退などを立て続けに報じており、これに怒ったジャニーズが写真掲載を頑なに拒否したのだという。
「2006年にも、やはり文藝春秋から出ている文庫本に収録された『武士の一分』(作・藤沢周平)が木村主演で映画化された際にもジャニーズは木村の写真の使用許可を出さなかったことがあったが、今回は、SMAP騒動での週刊文春の報道がジャニーズ寄りだったこともあってか、当初はジャニーズの感触も悪くなかった。それが、一連のNEWS報道のせいで態度が豹変したようです」(前出・出版関係者)
7月はじめ、新しい全面帯の文庫本『検察側の罪人』が全国の書店に並んだが、森の中に車が止まっているだけの映画のスチール写真の上にタイトルと「木村拓哉」「二宮和也」の大きな文字に映画公開日が載っているという苦肉の策がにじみ出たものだった。
所属タレントの結婚やネットを解禁しても、ジャニーズの本質はいささかも変わっていないということだろう。
(林グンマ)
最終更新:2018.08.20 12:27