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太田理財局長が主計局長に出世!安倍サマのためにウソと不正を働けば出世する異常な国

国交省や会計検査院との密談を認めた太田氏(5月28日の国会・参議院インターネット審議中継より)

 国会の閉幕とともに森友・加計問題も終わった──。安倍首相は通常国会が閉会した20日、安倍首相は森友・加計問題について「国民の信頼を損なう結果になったことを行政のトップとして改めて深くお詫び申し上げる」「国民の負託に全力で応えていく決意を新たにしている」と述べた。ようするに、モリカケ疑惑追及の幕は下りたと言わんばかりに、身勝手な「新たな決意」を語ってみせたのだ。

 実際、その「終幕」宣言と同じタイミングで、公文書改ざん問題のキーマンのひとりである太田充理財局長の人事を発表。なんと、財務官僚にとってのエリートコースであり、事務次官への最短ポストである主計局長に“昇進”を果たしたのだ。

 森友の決裁文書などの公文書改ざんが始まったのは2017年2月からのことで、太田氏が理財局長に就任した同年7月以前の問題だが、森友問題への追及が国会ではじまって約2週間後の同年2月22日に菅義偉官房長官が佐川宣寿理財局長(当時)らを官邸に呼び出して森友問題の説明をおこなわせた際には、当時総括審議官だった太田氏も同席していたことがわかっている。

 つまり、太田理財局長が公文書改ざんの事実を知っていた可能性は、かなり高いのだ。

 しかも、共産党が独自入手した、昨年9月7日におこなわれた太田充理財局長と国交省の蝦名邦晴航空局長らの話し合いを記録した文書では、太田理財局長は会計検査院の報告書への介入まで口にしていた。

 たとえば、問題の文書では、太田理財局長はこう語っていたことが記録されている。

「総額を消すことが重要だが、それが難しい場合には、失点を最小限にすることも考えなくてはいけない。少なくともトン数は消せないのではないか。金額よりもトン数のほうがマシ」

 この「総額」「トン数」とは、国有地から出てきたゴミのことを指していると思われる。つまり太田局長は、会計検査院の報告書から「総額を消してもらおう」「総額が難しければ、トン数だけは残して金額だけでも消してもらおう」と話し合っていたのである。

 会計検査院は内閣から独立した機関と憲法で定められているが、その会計検査院の検査に対して、介入を相談する──これはすぐさまクビが飛んでも当然といえるほどの、とんでもない事実だ。

 しかも、昨年11月に会計検査院が公表した報告書は、ここで太田理財局長らが話し合った通りのものになっているのである。たとえば、ゴミの量については、国が「全体で47%の土壌にゴミがある」と試算していたのに対し、会計検査院の調査では「ゴミの量は国の推計の3〜7割程度」と疑義を呈した一方、金額については「検証に必要な資料が十分残されていない」などとして踏み込まなかったのだ。

 その上、太田理財局長はこんなことまで語っている。

「両局長が官邸をまわっている姿をマスコミに見られるのはよくない。まずは寺岡を通じて、官房長官への対応をするのが基本だ」
「ないものは出せないが、これまでもある程度出してきており、個人的には出せるものはできるだけ出したほうがいいと思う。出てしまうと、案外追及されなくなるという面もある。ただし、政権との関係で、デメリットも考えながら対応する必要はある」

「寺岡」というのは寺岡光博・官房長官秘書官のことを指していると思われるが、ようするに官邸、菅官房長官ぐるみで、「政権へのデメリット」を計算した上で会計検査院の報告や国会対応をどうごまかすか、文書隠蔽の相談をおこなっていたのだ。

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