しかも、こうした別世界は『虎ノ門ニュース』だけではない。Twitterやまとめサイトではネトウヨの和田信者が同様の「和田先生は悪くない!」という声をあげ、逆に「レベルが低い」「軽蔑する」と和田議員を切り捨てた麻生財務相に対して〈反日売国朝鮮議員〉などという批判の声が上がっているのだ(笑)。
価値観の倒錯に頭がクラクラしてくるが、そんな和田センセイが一瞬、表情を強張らせる場面もあった。それは、有本氏から自民党内ではどう受け止められているのか聞かれたときのこと。和田センセイは党の幹部から「あの表現にはちょっと行き過ぎたところがあるからそこは注意してください」と伝えられたなどとしつつも、ちょっと口篭りながらこう強がるのだった。
「党も、いわゆる官邸も、ですね、いわゆるその……いや、全然、あの、も、問題ないというか、いわゆるあの、うん、まあそのままがんばってくださいっていうようなかたちで……あのー、はい」
ようは、和田議員によれば、官邸も自民党も、例のネトウヨ妄想恫喝質問を是認し、「そのままがんばって」とエールまで送っているらしい。
まあ、あの口ごもりようからして、和田センセイがテキトーをぶっこいている可能性はあるが、しかしこれ、まんざらウソだとも言い切れない。
というのも、安倍晋三首相が和田議員のことが大好きでしょうがない、というのは本当だからだ。たとえば首相動静をみても、和田センセイは自民党入党直後から、一年生議員としては異例といえるほど安倍首相と面会している。また、和田議員のツイートによれば、首相動静に出てくる日以外も安倍首相に密着し、党首討論や街頭演説、ネット番組への出演にも同行していたらしい。さらに、今年2月には、和田議員がFacebookに投稿した朝日バッシング記事に安倍首相が〈哀れですね。朝日らしい惨めな言い訳。予想通りでした〉と嬉々としてコメントするなんてことまでやっていた(現在は削除)。和田議員が、いきなり自民党の広報副本部長に抜擢されたのも、安倍首相の推しがあったのではないかといわれている。
そういう意味では、この和田議員のヤバさというのは、安倍首相のヤバさ、そして安倍政権のヤバさにほかならないのだ。このまま安倍政権を放置していたら、それこそ全国民がこの狂った“愛国カルト教団”に強制入信させられ、「安倍総理、和田センセイ、日本のために戦ってくれてありがとう」と唱和させられるなんて事態になりかねない。いや、マジで。
(編集部)
最終更新:2018.03.22 11:40