このマスコミの弱腰の背景にあるのは、「報復」への恐れであることは明白だろう。事実、国税庁は親玉である財務省のスキャンダルや増税反対キャンペーンなどを張った報道機関や記者に対しては、厳しい税務調査をおこなうことで報復してきた前例がある(詳しくは過去記事参照→リンク)。とくに佐川長官は、典型的な忖度官僚であると同時にパワハラ官僚として知られていることが報じられてきた。そうした佐川長官の憲兵体質も恐れの材料となり、普通なら格好のネタであるはずの佐川スキャンダルは無視されてきたのだ。
しかし、今回は財務省の「公文書偽造」というさらなる問題が発覚した。再度言うが、この問題は政権が都合の悪い文書を書き換え、改ざんすることで国民を欺くという、国家の根幹を揺るがす犯罪の疑惑だ。もしこれをマスコミが追及せず、大きな問題にしないようなことがあれば、それはこの国がすでに民主主義国家ではないことの証明になってしまうだろう。無論、佐川長官の国会での証人喚問は必ず実施されなければならない。
明日、財務省・国税庁前では、市民団体「森友・加計問題の幕引きを許さない市民の会」による「納税者一揆」の第二弾がおこなわれる。13 時30分に日比谷公園に集合し、そのあと財務省・国税庁を包囲するかたちで抗議行動をおこなう予定だという。第一弾のデモが実施された際、麻生財務相は参加者のことを「普通じゃない」人たちなどというデマ攻撃をおこなってごまかそうとしたが、今回の公文書偽造問題ではっきりわかったように、政府のほうこそ「普通じゃない」やり方で国民を騙し、嘘をつきつづけていたのだ。
国民はいまこそしっかり怒りを示し、立ち上がるべきだろう。
(編集部)
最終更新:2018.03.02 08:23