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平昌五輪出席問題で安倍首相がまたぞろ卑劣な二枚舌! しかしマスコミは安倍批判を一切せず、韓国バッシング

 合意見直しは韓国の国内事情に過ぎず、文大統領による人気取りのための反日政策だ。慰安婦問題は解決済みの話なのに国際的に通用するはずがない。安倍首相の五輪欠席は当然だ──。このようなコメント・解説は、『ワイドナショー』や『ひるおび!』だけではなく、いま、報道のスタンダードになってしまっている。実際、ネトウヨから毎度総攻撃を受けている『サンデーモーニング』(TBS)でさえ、司会の関口宏は合意見直しを「矛盾だらけの話」だと批判した。

 だが、同番組では、このようなまっとうな意見も出た。元国連開発計画(UNDP)職員の大崎麻子・関西学院大学客員教授のコメントだ。

「たしかにこの問題は二国間の問題ではあるんですけれども、でもその背景に紛争下における性暴力ですとか強制売春について、これはいま起こっている現代的な問題で、それに対する国際的な意識の高まりは国際的に非常に大きいということを理解しておくことが必要だと思うんですね」「これは普遍的な女性の人権の問題であるという国際潮流ができあがっているんですね。それを私は韓国もすごくわかっていると思うんです。なので、日本の主張が国際社会で受け止められるかどうかといったときに、日本はいま、国内外で女性の人権や暴力の問題とどう向き合っているのかということも、非常に重要な評価のポイントになるんだというふうに思います」

 読売新聞社がおこなった世論調査では、韓国からの追加要求に応じないとした日本政府の方針を「支持する」と答えた人が83%に上ったが、こうした世論を生み出しているのはマスコミの報道にも大きな原因がある。だが、肝に銘じなければならないのは、被害者である元「慰安婦」の人びとにとって、心からの謝罪もなく、手紙も応じず、歴史修正主義をあらわにする安倍首相の態度がどのように受け取られているのか、さらには戦時性暴力に対して「金は出した」「謝った」と開き直る人権意識のかけらもない政府の態度が国際的にどう受け止められているのか、そうした視点がまったくないまま突き進めば、どんどんと国際社会から孤立してゆくということだ。

 先進国とは思えぬ人権意識の低さをアピールしつづけ、五輪を政治利用してみせる総理大臣と、それを支える国民。こんな国で、果たして東京五輪は開催できるのか。甚だ疑問だ。

最終更新:2018.01.21 09:56

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