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山口敬之氏が詩織さんへあまりにも卑劣な反論! 核心からは逃げ、印象操作と陰謀論で詩織さんを攻撃

 ポイントは、“ホテルのツインベッドを誰がどうやって使ったのか”、という点だ。

 前述の通り、山口氏の手記によれば、〈前日まで私が寝ていたベッド〉は詩織さんが使い、自分は〈ベッドメイキングを壊さないままパッキング前の衣類などを並べて〉いたもう一つのベッドの〈わずかに空いたスペース〉に横たわっていたという。そして、山口氏は事件後の詩織さんとのメールのなかで、このように言い繕っていたこともわかっている。

「私はあなたの髪の毛などについた嘔吐臭が耐えられなかったので、別のベッドで寝ました。
 その後あなたは唐突にトイレに立って、戻ってきて私の寝ていたベッドに入ってきました。(中略)私もそこそこ酔っていたところへ、あなたのような素敵な女性が半裸でベッドに入ってきて、そういうことになってしまった」

 ようするに、山口氏は“詩織さんの意思で、自分のベッドに入ってきた”と言いたいのだろう。であれば当然、詩織さんが最初に寝ていたベッドと、山口氏が横たわっていたベッドの両方とも「使用された状態」になっていたはずである。

 ところが、すでに「週刊新潮」が報じているように、ホテルの関係者は「客室に2つあったベッドのうち1つしか使われた形跡がなく、しかもそこには血痕がついていた」と証言しているのだ。詩織さんの著書を読む限り、この証言はフロアを担当したハウスキーパーのものと思われるが、詩織さん自身もまた〈私は彼の話す「別のベッド」が、ベッドメイキングされ、カバーがかかったままの綺麗な状態だったことを、はっきり記憶していた〉(『Black Box』より)と書いている。

 これは明らかな矛盾だ。さらにいえば詩織さんは、事件の後には〈あざや出血している部分もあり、胸はシャワーを当てることもできなかった〉とも記している。山口氏は、詩織さんがベッドで泥酔しているところにまたがり、避妊具なしの性行為に及んだ。だから、ツインベッドには「1つしか使われた形跡がなく、しかもそこには血痕がついていた」。後日のメールではとっさに「私の寝ていたベッドに入ってきた」と嘘の説明をしたが、その矛盾は第三者の証言によって露見した。

 繰り返すが、だからこそ山口氏は、今回の手記で「敢えて触れない」ことにするしかなかった。そういうことではないのか。

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