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安倍首相もコネ入社時代に不正に関与? 国策企業・神戸製鋼と安倍首相のただならぬ関係

 いずれにしても、神戸製鋼は安倍政権による武器輸出・原発推進政策で甘い汁を吸ってきたことは間違いない。そして、一方で、安倍首相と神戸製鋼は一国の首相と企業の関係をはるかに超えた付き合いを築いてきた。

 それは首相動静を調べてみても、明らかだ。安倍首相と神戸製鋼幹部との面会の数は歴代総理と比べて突出している。

 たとえば、安倍首相は第一次政権の07年3月10日に神戸製鋼所加古川製鉄所を視察、当時の犬伏泰夫社長らが同行したが、視察は首相たっての希望であり、現場では「工程課厚板係の安倍晋三です」と社員時代の肩書きで挨拶したという(日本鉄鋼連盟ホームページより)。第二次政権では13年8月23日に佐藤広士会長(現相談役)および川崎社長と、14年7月1日にやはり川崎社長らと会食している。今年6月23日にも、神戸市の神戸製鉄所・石炭火力発電所を視察後、川崎社長と食事を行なっていた。

 誰がどうみても、“特別扱い”は明らかだろう。しかも、こうした関係は表のものだけではない。

 たとえば、2000年以降、神戸製鋼は下関市のゴミ処理施設関の焼却炉施設とリサイクル施設を次々に高額(それぞれ約110億円と約60億円)で受注。焼却炉の維持管理事業も神戸製鋼と関連会社が担っており、当時の江島潔・下関市長(現自民党参院議員)と安倍首相がつながる官製談合疑惑が浮上した。

 また2003年には、福岡県の苅田港沖で見つかった遺棄毒ガス弾の処理事業を神戸製鋼が約80億円で落札し、その後、数百億単位の税金が投入されたが、そこでも2007年の防衛省汚職事件(いわゆる山田洋行事件)で収監されたフィクサーのA氏の関与と、A氏が仕切る社団法人の理事を務めていた安倍、そして神戸製鋼のラインが疑われた。さらに07年には、安倍首相の事務所の大家が神戸製鋼の関連不動産会社であり、敷金を免除していたとの疑惑が持ち上がったこともある(安倍事務所は一部報道後に政治資金収支報告書を訂正)。

 こうした数々の疑惑はおそらく氷山の一角にすぎない。「自民党が圧勝」「安倍政権は盤石」との情勢が伝えられる解散総選挙だが、もしかすると、選挙後、神戸製鋼問題は安倍政権にとって大きな火種になるかもしれない。

最終更新:2017.10.18 10:58

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