何の反省もない、いや、むしろ人工透析問題を長谷川は「持ちネタ」にしてしまっているのである。「十回以上謝罪」していても、長谷川はこうやって透析患者を愚弄しつづけてきたのだ。
しかも、長谷川の差別発言・暴言は枚挙に暇がない。
〈生まれてから18歳まで選挙権ないので、死ぬまでの18年間、つまり60歳以上って、選挙権はく奪でいいんじゃないか?
というのは暴論でも何でもなく、むしろ合理的とも言えるのです。80過ぎたジイさんとバアさんが、落ち着いた、冷静な、的確な未来に向けての判断なんて出来ますかね? んな判断力、あるでしょうか?〉(2015年7月23日「教えて!gooウォッチ」コラム)
〈私は死刑にするなら、もっと残酷に殺すべきだと考えます〉〈出来ればネットで生中継した方がいいとすら考えています。小学校時代からその死刑執行シーンはみんなに見せた方がいい。ふざけたことをやれば、どんなに苦しむのか、よく見せた方がいい〉(2016年7月27日 同上コラム)
〈8割がたの女ってのは、私はほとんど「ハエ」と変わらんと思っています〉(2015年9月14日のブログ)
〈(待機児童問題は)「子供をさっさと預けて働きに出たいママ」が待機してるんです。『待機ママ』問題なんです。ホントは〉(2016年3月22日のブログ)
〈育休とったら出世できない? 育休とったら社会に戻れない? 言い訳すんな。バカ。そうやって社会のせい 子供のせい 行政のせい 国のせい 政治家が悪い 男性が悪い 会社が悪い 一生言ってろ!バカ女!!!悪いのはお前らの頭の中と仕事の能力だ!!!!〉(2016年9月8日のブログ)
いちいち反論するまでもない、一読しただけでその主張の醜さをおわかりいただけるだろう。
しかし恐ろしいのは、日本維新の会が発表した比例代表名簿では、長谷川は南関東ブロックで名簿1位に挙げられていることだ。
そもそも、長谷川が出馬した千葉1区(千葉市の中央区・稲毛区・美浜区)は民進党から希望の党に合流した田嶋要(当選5回)の地盤が固く、長谷川の苦戦が予想されていた。だが、名簿では1位に挙げられている人物が長谷川以外に4名いるものの、惜敗率によっては長谷川が小選挙区で落選しても比例復活を果たす可能性はある。ちなみに、前回衆院選では比例代表の南関東ブロックにおいて維新は4名の議員を国会に送り込んでいる。
「透析患者は殺せ」「判断力のない60歳以上は選挙権剥奪」「死刑執行を生中継して小学生に見せろ」「女はハエ」と主張してきたような人物が、国会議員になるかもしれない──。とんでもない現実が進行しているわけだが、ここで注目したいことは、長谷川がこれまで強調してきた「自己責任論」である。