しかも、今回のマツコの場合は、前述したように、ごく真っ当な論評だ。
10月9日放送『5時に夢中!』で、マツコは呆れ返った表情で吐き捨てるようにこのような言葉を放っていた。
「ずっとテレビもこの話題ばっかりだけど、私たち何に付き合わされてるんだろうって本当に思うよね。そもそもが何で解散したんだろう?から始まって、何を私たちいま聞かされてるんだろうっていう」
「この時期に解散とか、普通の神経だったら言えない」というごくごく真っ当な分析に対して、「名誉毀損」だなど平気で口にするのだから、その意識は到底、民主主義の国で生活している人間のものとは思えない。
だが、まるで中国や北朝鮮のようなこうした価値観がネットにはびこるようになったのも、まさに安倍政権に原因がある。
実は日本でも以前はもっと自由に政権批判ができていた。メディアでは辛辣な政治家の批判やスキャンダルが報道され、タレントたちもテレビで政治家をギャグにし、茶化していた。政治家もだからといってメディアに圧力をかけたり、名誉毀損で訴えたりすることはなかった。
ところが、安倍政権はこうした批判報道を力で封じ込めようとし始める。報道に逐一抗議をし、メディアはどんどん萎縮していった。そして、自民党はネットサポーターを別働隊にして、自分たちへの批判者に「炎上攻撃」を仕掛けることで、批判意見をさらに封じ込めていった。そうして現出したのが、今の状況である。
これ以上「表現の自由」が侵害されないためにも、我々は安倍政権をどうしても止める必要がある。
(編集部)
最終更新:2017.10.11 06:29