そして「各所に謝罪行脚」などと武井の所属事務所であるオスカープロモーションがまるで被害者のように扱われているが、オスカーは被害者などではない。というのも、結婚と妊娠で違約金をとる広告代理店に負けず劣らずの人権侵害をオスカー自身も行っているからだ。
それは、有名なオスカーにおける“恋愛禁止ルール”だ。「10代でデビューすれば25歳まで恋愛禁止。20歳以降デビューなら5年間は恋愛禁止」という恋愛禁止ルールを、オスカー所属のタレントたちは度々メディアで公言している。たとえば、同じオスカーの上戸彩は、そのルールを守るように27歳で結婚。結婚後もいくつかの主演ドラマに出演してから出産している。
これまでの武井とTAKAHIROに関する報道を見て行くと、二人にもこの“恋愛禁止ルール”が適用されていたと思われる。
初めて武井とTAKAHIROの熱愛が発覚したのは2015年4月、写真週刊誌「FLASH」(光文社)がスクープしたものだが、しかし双方の事務所は熱愛を全否定、しかもその際オスカー側は「本人も疑われるようなことをしたことを反省しており、今後は二度と会わないということです」というコメントまでしたほどだ。熱愛が発覚すれば無理やり別れさせる。そんな事務所の強行姿勢が垣間見せるコメントである。
言うまでもなく、これはまぎれもない人権侵害である。
芸能界、特にアイドルの恋愛禁止ルールについては、これまでも様々な事件があり、そのたび物議を醸してきた。13年1月、お泊まり熱愛を報じられたAKB48の峯岸みなみの“丸坊主謝罪”はあまりに有名だが、最近でも今年2月に乃木坂46の川村真洋が熱愛を報じられた際、相手男性の「恋愛禁止」発言が波紋を呼んだ。6月17日に行われたAKB48選抜総選挙の壇上で行った「結婚します」スピーチによりメンバーやOGをも巻き込んだバッシング合戦の餌食になった元NMB48須藤凜々花のケースも記憶に新しい。
また、年内でAKB48を卒業する予定の渡辺麻友が8月28日深夜に放送された『Momm!!』(TBS)で「(10 年間恋愛禁止を守って)なんか人としての大切ななにかを失った」と発言したことも話題になっており、この類の話は挙げ始めたら本当にきりがない。