自由民主党HPより
稲田朋美前防衛相が欠席するという、とんでもないかたちでおこなわれた、きょうの閉会中審査。疑惑の当事者が欠席するなどまったくあり得ないが、稲田氏の欠席について追及された小野寺五典防衛相は、「委員会のなかで議論する内容」と無責任に述べた。無論、疑惑は払拭されるどころかより深まっただけでなく、安倍政権の隠蔽体質が遺憾なく発揮される審議となった。
たとえば、公表された特別防衛監察の結果では、稲田氏が日報データの保管について了承していたか否かについて、「データの存在について何らかの発言があった可能性は否定できない」などという曖昧な表現でお茶を濁していた。しかし、フジテレビがスクープした「手書きメモ」には、陸自でも日報データが保管されていたことを知った稲田氏が「明日なんて答えよう」と語ったことが記されている。稲田氏が日報隠蔽を了承していたことは明白だ。
だが、このメモに登場する辰己昌良・前統合幕僚監部総括官は「事実関係は監察結果に記述してある通り。これ以上、私の立場から申し上げることは差し控える」と答弁。この後も、辰巳前総括官は何を訊かれてもこの言葉を繰り返すだけだった。
しかも、小野寺防衛相の口からは、信じがたい発言が飛び出した。それは陸自が独自で調査結果をまとめ、防衛監察本部にも提出された内部報告書についてだ。この陸自の報告書では、稲田氏に対して日報データが保管されていた事実を伝えていたことが記されているといわれている。
しかし、驚いたことに、小野寺防衛相はこの陸自報告書を「とくに読んでおりません」と答弁したのである。