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フェイクニュース・産経が2ちゃんねるに乗って「北朝鮮の暗号解読、15日もミサイル発射」とデマ拡散

産経ニュースより


 14日の弾道ミサイル発射で、再びマスコミが北朝鮮危機を煽り始めているが、そのミサイル発射から半日経った14日夕方、産経新聞のウェブ版「産経ニュース」が、こんなタイトルの記事を配信していたことをご存知だろうか。

「北朝鮮のラジオ放送の暗号を2ちゃんねらーが解読? 「14日午前5時56分、発射予定時刻かな」が的中 「明日も発射ある?」ネット騒然」

 北朝鮮の暗号? 2ちゃんねる? 解読的中? 明日も発射?……いったい何言ってんだと思いつつ、しぶしぶクリックしてみたところ、これが予想以上のトンデモ。もはや「ポスト・トゥルース」とか「フェイクニュース」とか、そういうレベルをはるかに超えた代物だったのである。

 周知のとおり、14日早朝、北朝鮮はミサイル発射実験を行い、日本海上に落下した。産経が注目したのは、このミサイル発射から半日前、匿名ネット掲示板「2ちゃんねる」に投稿された“ある書き込み”だ。

〈13日夕の書き込みで、北朝鮮の暗号放送を翻訳ソフトで解読したとして、「14日5時56分、発射予定時間なのかな」との投稿があった。これが的中したとインターネットで話題になっているのだ。この投稿主は「15日6時3分」とも北朝鮮が放送したとしており、ネット上は騒然としている。〉
〈2ちゃんねる内でも「Jアラートより2ちゃんねらーの方が優秀」と作動しなかった全国瞬時警報システム(Jアラート)を皮肉る意見も。「暗号になっていない」「明日もあるのか」「もし明日も的中したらすごい」などと盛り上がった。〉(産経ニュースより)

 ようするに産経は、“2ちゃんねるで、14日のミサイル発射時間を事前に的中させた書き込みがあった”としたうえで、さらにその匿名の書き込みに乗っかって“15日6時3分にもミサイル発射があるかも”と示唆したわけである。

 いやいや、ヤバすぎるだろう。ものの見事に流言飛語の拡散以外のなにものでもない。まず、15日に北朝鮮が新たなミサイル発射を行なったという情報はない。「15日6時3分にミサイル発射」というのは完全なデマだったのだ。

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