例の“重婚ウエディング”の後、2人の関係は次第に亀裂が入っていくのだが、その理由は中川議員の常軌を逸した“嫉妬と妄想”だったという。記事によれば、元愛人が知人男性のFacebookに「いいね!」をしただけでも“浮気しているのはわかっているんだ!”と連絡してくるほどだったという。
そして15年3月、シャワー中に電話に出なかったことで中川議員にひどく咎められた元愛人は、一度は距離をおくようになった。だが、昨年11月に中川議員から連絡がきて「実は僕も最近、彼女と別れたんだよね」。元愛人は甘言に乗せられ、再び中川議員と関係をもつようになったという。
ところが、その関係もすぐに破局が訪れる。その理由は、同じ自民党の前川恵衆院議員の存在だった。前川議員といえば今年3月、「フライデー」(講談社)3月24日号で中川議員との密会を報じられたことが記憶に新しい。
元愛人の告白によれば、中川議員は前川議員のことを“前カノ”と呼び、“16年初めに付き合い始め10月頃に別れた”と説明していたという。しかし、その年のクリスマスに元愛人とベッドで過ごしていた中川議員のもとに、前川議員から電話があり、その場で延々と痴話喧嘩を始めたというのだ。しかも、前川議員には元愛人のことを“前カノ”と言い訳していたという。
自分が二股にかけられていたと悟った元愛人は、「週刊誌に話す」と告げる。するとその日の午後、中川議員は元愛人の家まで来て、扉をドンドンと叩き続け、その場で土下座。号泣し、半狂乱状態になったという。そのため元愛人が110番通報を行い、結果、元愛人は警察に勧められるかたちで中川議員をストーカー規制法に基づく「ストーカー登録」をし、中川議員本人は渋谷署で「ストーカー警告の書面」にサインなどさせられたという。
「週刊新潮」は「前代未聞の」と書いていたが、たしかにさんざん報じられてきた国会議員の女性スキャンダルのなかでも、今回のスキャンダルの下劣さとグダグダぶりはトップクラスと言っていいだろう。
だが、中川議員の今回のスキャンダルはある種の必然であったのかもしれない。というのも、中川俊直議員の父親は、官房長官や自民党幹事長を歴任した中川秀直氏。秀直氏といえば自身も政治家であった義父から地盤と基盤を受けついだ世襲政治家だが、2000年、第2次森喜朗内閣で内閣官房長官在職中に女性スキャンダルが発覚し、官房長官を辞任している。
この秀直氏の不倫劇については、今回、「週刊新潮」も少し報じていたが、その内容はそこで書かれているようなレベルの話ではなかった。なんと、当時、官房長官だった秀直氏は、自分のスキャンダルを封じ込めるために、国民の血税である官房機密費をつぎ込んでいたという大疑惑が浮上していたのだ。