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北朝鮮危機で右派錯乱! 百田尚樹は朝日新聞にテロ宣言、小籔千豊は米国に「何を守ってんねん」と逆ギレ

●小籔千豊は米国に「もっと早くレッドカード出せ」と

 そんななかで、他の保守とはちょっと違う反応を見せたのが、ネトウヨ芸人の小籔千豊だった。西村氏による「(アメリカは)いまイエローカード状態で、もうそろそろレッドカードを出そうという状況」「アメリカに届く核ミサイルができたらレッドカード」との分析を受けた小籔は、「これ、ほんま腹立つというか」と言って、こんな“ブチギレアピール”をし始めたのだ。

「(北朝鮮が)日本に届くミサイル持ってる時点ではレッドカード出さへんねんアメリカ、ってことでしょ? 今(日本に)届くのに、出してるのはイエローカードですよ。『日本が撃たれんのはイエローよ。俺んとこまできたらレッドな。俺んところまでのミサイル持った瞬間行くからな』。どこが守ってくれてんねん!?」

 さらに小籔は「(北朝鮮が)こんなん持ってんのに(アメリカは)行けへんって、何を守ってくれてんねんっていう感じやないですか」と繰り返してヒートアップ。最後はドヤ顔で「アメリカに守ってもらってると坂上さんはお考えですか!」と鼻息を荒くした。

 たしかに、アメリカが日本を守る気がないという小藪の指摘は正しい。北朝鮮のミサイル問題にアメリカが介入したいのは、「日本の国土を守るため」ではなくて「アメリカの国益のため」であり、そもそもの話をすれば、日米安保条約はアメリカが戦後、東側の軍事力に対して日本を防波堤にした占領政策の延長にすぎない。

 普段、“オレは分かってるんやで”的な匂いをプンプンさせながら、謎の上から目線で世の中に迎合する保守オヤジ発言を連発している小籔が、いまになって“アメリカは全然日本を守ってくれへんやん!”と逆ギレしたことじたいは、「ようやくわかったか」とほめてあげてもいい。

 しかし、問題はその先だ。小藪は「日本に届くミサイル持ってる時点ではレッドカード出さへんねん」「こんなん持ってんのに(アメリカは)行けへんって、何を守ってくれてんねん」、つまり、もっと前の時点でアメリカは「北朝鮮を攻撃しとけ」と言っているのだ。

 こいつは本当に問題の本質をわかっているのか。すでに米国は1994年、クリントン政権下で寧辺の核施設に対する空爆を検討したが、北朝鮮の反撃で在韓米軍はもちろん、韓国市民にも100万人以上の犠牲者が出るとの試算が出て、空爆を回避した経緯がある。つまり、そのときから先制攻撃はありえない選択肢だったにもかかわらず、トランプはいま、それを強行しようとしているのだ。

 今回、もし米軍が先制攻撃したら北朝鮮の反撃でその数倍もの被害が出るばかりか、本格的な戦争状態に突入し、数百万人の死者を出した朝鮮戦争並みの状況になる可能性もある。それを「前倒し」するようなヒステリーを起こしていったいどうしようというのか。

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