「青山繁晴の道すがらエッセイ」より
安倍昭恵夫人の土地取引への関与を示す「満額回答」手紙が明らかになり、昭恵夫人の証人喚問を求める声がより高まるなか、官邸は言い逃れに必死になっている。なかでも安倍首相は、寄付問題の追及に対して辻元清美議員へのネット上の陰謀論を振りかざし、ネトウヨ脳を全開にして抵抗するという下劣っぷりを見せている。
だが、与党自民党の姑息さが目立つ国会において、もっとも笑えるのが、ネトウヨが「真の国士」と褒め称える参院議員・青山繁晴センセイが晒した“醜態”だろう。いま、ネット上では、籠池理事長の証人喚問の際の青山議員の態度が面白すぎると密かに話題を呼んでいるのだ。
証人喚問の動画を見ると、たしかに参院予算委員会のメンバーとして青山議員は委員席の最前列のいちばん端に着座している。籠池理事長が座る椅子は質疑者の座席のほうを向いていたため、籠池理事長の視界に青山議員は入っていないと思われる。だが、青山議員のほうは何を怯えているのか、籠池理事長のほうに視線を向けようとせず、その上、質疑者のほうも見ず、ただ真っ直ぐ前を見ていた。他の議員が籠池理事長をじっと見つめるなかにあって、それは異様な態度だ。
しかも、前列の議員が前のめりになっている一方で、青山議員だけが椅子に深く椅子にもたれている。この姿勢に対してネット上では「隣の議員を壁にしているつもりでは」と推測。現に、隣の議員が青山議員と同じ座り方をすると、「壁」がなくなって心配になったのか、すかさず青山議員は俯いて机の上の紙に何やら書き込みをはじめる。まるで顔を上げたくなくて必死のようだ。
なぜ、青山議員はそこまでして籠池理事長の視界から逃げようとしていたのか。それは無論、青山議員は籠池理事長の“応援団”だったからだ。
実際、青山氏は塚本幼稚園で講演会を行ったことがある極右論客のひとりだが、講演会のみならず、2011年3月に公開された「チャンネル桜」での自身の番組『青山繁晴が答えて、答えて、答える!』のなかでも、「愛国心と誇りをもった人間に育てるために推薦できる学校はどこか?」という質問に、こんなふうに大宣伝を繰り広げていた。