橋下徹の「問題解決の授業」公式メールマガジンより
森友学園・籠池泰典理事長の証人喚問で、安倍首相、昭恵夫人とともに、一気に疑惑の中心に躍り出たのが、松井一郎大阪府知事。これまでだんまりを続けてきたマスコミも松井氏の認可の不透明さや籠池理事長の接点を一斉に取り上げ始めた。本日放送予定の『Mr.サンデー』(フジテレビ)でも「籠池理事長と松井府知事…6年前の接点を発見!」という独自映像が放送されることが予告されている。
まさに窮地に立たされた維新と松井府知事だが、そんな中、松井府知事の盟友であり、これまでも疑惑払拭への歩調を合わせてきた橋下徹・前大阪市長はいったいどうしているのか、と気になって、橋下氏の言動をチェックしてみたら、これがなんと完全に沈黙状態なのだ。
たとえば、橋下氏のツイッターを見ると、籠池証人喚問前日の22日、大阪府の商業地の上昇率が全国トップという記事を紹介した大阪府市特別顧問も務める自身のブレーン上山信一氏に対し「ありがとうございます。上山改革です。なにわ筋線と阪急が連結すれば強烈です」とコメントしたのが最後。籠池氏の証人喚問が行われた23日以降、4日間にわたりピタリと止まっている。籠池証人喚問など維新や松井府知事に関する話題が盛りだくさんだったはずなのに、コメントはおろかツイートさえしていない。というか、森友問題については17日、民進党のヒアリングに他人事のようなツッコミをしたのを最後にまったく触れていない。
まるで炎上したアイドルみたいな沈黙ぶりだが、それはツイッターだけではなかった。維新は25日、都内ホテルで党大会を開いているのだが、しかし法律政策顧問というだけでなく、党方針を左右する“事実上の代表”と言われる橋下氏が、その場に姿を現すことはなかった。たしかに昨年も欠席していたが、今回の党大会は夏に控える都議選をにらんで、わざわざ本部のある大阪ではなく東京で開かれたもの。そんな重要な党大会に姿を見せなかったうえ、党大会のことも一切コメントしなかったのである。
党大会のことはさておき、こうした状況はこれまでの橋下氏の行動を考えると、ありえないことだ。橋下氏は自身への批判や都合の悪い情報が流されると、必ずと言っていいほどツイッターで反論し、また相手を執拗に罵倒してきた。時には1日に30 回以上もツイートを繰り返すこともあるほど饒舌だった。それが一転、維新の関与がクローズアップされる中での完全沈黙である。そんなところから、永田町ではこんな見方が流れている。
「橋下さんは相当追いつめられているんじゃないですか。このままいくと、森友学園と自分たち維新との間にあるもっとやばい疑惑が出てきかねない。そんな恐れからか、もう下手なことは言えないと沈黙してしまったんじゃないか、といわれています」(全国紙政治部記者)