また、昭恵夫人との親密さはかねてから有名な話。例えば14年に昭恵夫人が校長として開校した「UZU(うず)の学校」の開校式に古市氏がパネリストとして駆けつけ、その後も個人的親交が続いていることは本人も公言している。
こうした癒着と利権にあずかっているネオ御用学者としては、どんな強引な論理でもいいからかばうところを見せたかったということだろう。
なんとも見苦しいが、しかし、この古市氏よりもっと必死だったのが、いまや安倍首相の“ワイドショー専門広報官”とも称される田崎史郎・時事通信社特別解説委員だ。
田崎氏は森友問題がワイドショーで取り上げられるようになるや、籠池泰典理事長に問題を押し付け、「総理やご夫人が知らないあいだに利用されている場合もある」など必死で安倍首相をかばっているが、昨日2日には、これまであまり出演歴のない『羽鳥慎一モーニングショー』(テレビ朝日)に登場、珍妙な論理を披瀝した。
たとえば、共産党の小池晃議員の追及で発覚した鴻池祥肇議員の口利き疑惑や、その証拠として示された鴻池事務所による籠池理事長との「面談記録」に対して、田崎氏はこんな主張を繰り返した。
「(面談記録では)籠池さんが事務所の誰と話したのかはわからない。議員本人なのか。事務所の人か。それは事務所の人の可能性のほうが高いと思いますね」
「鴻池さんはそれ(籠池理事長からの要請)を財務省に伝えていない。断っているわけですから。だから鴻池さんが働きかけたことと、政治家がどう動いたかは別です」
「(1日の会見について)鴻池さんの狙いは何か、自分に自信がなければ会見しないでしょうし、私は潔癖だ、関係を断ち切ったんだという狙いがある」
安倍首相を擁護するのと同様、鴻池議員は“利用された”ことをあくまで強調する田崎氏。しかも仮に「面談記録」があったとしても、鴻池議員本人が籠池理事長と会っていない可能性を示唆さえしたのだ。言っておくが、番組の前日、鴻池議員本人が会見で籠池理事長と会ったことを認めているにもかかわらずだ。
さらに放送時点で小池議員が「面談記録」が鴻池議員の事務所のものだと明かしていないことを盾に「前提が多すぎる。仮定に仮定を重ねている。もっと事実関係を詰めたほうがいい」「安倍総理、政府側は誰も資料を見ていない。それを自民党に調べろと言うのか、政府に調べろと言うんですか?」と逆ギレ。また、「面談記録」だけで鴻池議員が口利きをしたとは断定できないと何度も繰り返し、その信憑性を打ち消そうとしたのだ。
挙げ句は「緻密なメモを残している事務所は珍しい。それは共産党に渡ったってことは僕は知る限り初めてですね」「細かく残したのは不思議」などと共産党や事務所の対応にまで疑問を呈する始末。
その後も田崎氏は手を変え品を変え、安倍首相に火の粉が及ぶ事態に関し、全力で擁護し続けた。近畿財務局や大阪航空局が、強引な森園学園側をなぜストップできなかったのか、政治的介入があったのではとの質問には、「そう断言できる材料が少ない」と薄ら笑いを浮かべて否定。安倍首相本人の関与についてもこう言い切った。