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欅坂46の衣装がナチスそっくりと炎上! ウケ狙いだけで「ファシズム」「軍服」を安易に取り入れる“秋元康”的手口

 だからといって、秋元が“お友だち”である安倍首相の軍国主義路線を先取りして……などという陰謀論を語るつもりは毛頭ない。

 HKT48の「アインシュタインよりディアナ・アグロン」炎上問題のときと同じで、流行りものを深く考えもせず、なんとなく使ってみただけ。単に「アイドルと軍服、おもしろいんじゃない?」くらいの、無自覚なものにすぎないだろう。

 でも、その無自覚こそ危ない。先述のとおり、軍服のカッコよさや集団行動の様式美みたいなところから軍隊への憧れを抱く者も当然いるわけで、ヒトラーはじめ権力者たちはそれを少なからず狙ってきた。どういう思想のもとに生まれたかを抜きにして、ただデザインがいいから、美しいから、というのは無防備すぎる。

 レニの映画やワグナーの音楽を芸術として評価するとしても、それらの作品を思想抜きで語ることはやはりできないだろう。いいと思ってしまうことに、留保が必要だ。とくに、為政者が「美しい国」を語り、そこに異論を唱える者を反日と攻撃する、いまの日本ではなおさらだ。
(酒井まど)

最終更新:2017.11.12 02:29

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