「竹田研究会」公式サイトより
竹田恒泰といえば“明治天皇の玄孫”を自称しながら、皇室を貶めているとしか思えない数々のネトウヨ発言を振りまいて、世間から「皇族芸人」と揶揄されるお騒がせ男だが、なんと、その竹田氏の側近中の側近ともいわれる人物が、先月、詐欺容疑で逮捕された。
逮捕されたのは、太陽光発電システム製造販売「日本電機サービス」(現・日本スマートハウジング)の実質的経営者、前山亜杜武容疑者(52)ら3名。毎日新聞によれば、前山容疑者らは同社の業績が悪化して従業員に教育訓練をしたように装い、「中小企業緊急雇用安定助成金」約4700万円をだまし取った疑い。また、東京国税局が法人税法違反の疑いでも調査しているという。
そして、この前山容疑者は竹田氏とともに「竹田研究会」なる組織を運営している人物だった。
竹田研究会は、〈日本を研究し、日本の文化芸術を振興し、かつ、青少年の健全な育成をすることで、日本人が輝きを取り戻し〉などという触れ込みで、全国に支部をおき、各地で竹田氏の講演会を開催している団体で、事実上、竹田氏の資金集め組織のような役割を担っている。
竹田研究会を運営しているのは「竹田研究財団」なる一般財団法人なのだが、竹田恒泰氏はこの竹田研究財団の代表を、前山容疑者が常任理事をつとめていた。
この事実は、小林よしのり氏の「ゴー宣ネット道場」、小説家の泉美木蘭氏が最初に指摘したのだが、同氏のブログによれば、「竹田研究会」の東京事務局は、もともと前山容疑者が経営する株式会社「AT&BROTHERS」のなかにあり、〈東京竹田研究会の催すセミナーへの応募・問い合わせ先、会費の徴収先は、AT&BROTHERS内の東京竹田研究会事務局になっていた〉という。
さらに、前山容疑者は「NPO法人あきらめない」なる団体を理事長として運営しているが、竹田氏はその名誉会長を務める理事長でもあり、同法人は文科副大臣の義家弘介衆院議員が特別顧問を務めていた。
ようするに、前山容疑者は竹田氏にとってタニマチであり、資金稼ぎをするためのパートナーだったというわけだ。そんな人物が公的助成金を騙し取っていたのだ。しかも、泉美氏によると、前山容疑者は以前、「デート商法」で高額商品をローン契約させる悪徳商法を立ち上げていたこともあるという。
前山容疑者らが逮捕された助成金詐欺の案件に竹田氏が関与していたかどうかは不明だが、いずれにせよ、竹田氏はこの“パートナー”の容疑について、社会的に説明せねばならないだろう。