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安倍首相が米国の男女平等イベントで「日本は侍の国」と自慢し「経済成長のために女性活用」を主張するトンデモ発言

 だが、安倍首相は今回の外遊で、女性差別的な政策を恥ずかしげもなく誇っただけではなかった。安倍首相は19日、国連サミットでの演説で「難民問題の解決に主導的役割を果たす」と述べ、前述したように難民支援として2016年から3年間で2800億円を拠出すると発表。さらに21日には新たに100億円規模での支援を約束した。しかし、肝心の難民受け入れは、伊勢志摩サミットで表明した今後5年間でシリア人留学生を最大150人受け入れる、というものでしかない。

「主導的役割を果たす」と豪語しておいて、5年でたったの150人──。こうした難民支援に対する安倍首相の対応に、欧米では批判的な見方が広がっている。実際、この日本の難民支援の資金拠出策に対して、欧米のサイトでは「移民を受け入れない代償」「国連安保理の席を買うための試み」などという批判が溢れたという(東京新聞9月22日付)。

 欧米から失笑される安倍首相の政策。それを裏付けるのが、21日付けのイギリスBBCの記事だ。記事はヒラリー・クリントンとドナルド・トランプの政策スタンスを世界の指導者たちと比較したものなのだが、このなかの「移民」政策スタンスの比較で安倍首相が登場。その評価は“トランプ以上に国を閉ざすリーダー”となっているのだ。

 この記事では、移民に対して国境を開こうとする立場を取るほど数字が小さく、数字が大きいほど移民に厳しく閉鎖的な立場を取るというグラフをつけており、このなかでヒラリーは「2」、トランプは「壁を築いてメキシコに支払わせる」などといった主張を「8」に位置。そして安倍首相はいえば、“移民を制限する政策をとり続けている”とし、トランプより閉鎖的な「9」と評価されている。

 ゼノフォビアの象徴的存在で差別発言を繰り返し、世界中から危険人物として注目を集めるトランプよりも上──。安倍首相の国際的評価がいかに厳しいものであるか、これでおわかりいただけるだろう。

「女性が輝く社会」の問題しかり、難民・移民問題しかり、海外から失笑され国際的な信用も損なう政策を勝ち誇ったように強調する安倍首相。このような恥の上塗りは、もう勘弁してほしいものだ。
(水井多賀子)

最終更新:2017.11.12 02:44

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