一方、「フライデー」(講談社)9月30日・10月7日合併号は、被害者女性が相談し、110番通報をした知人男性の素性を暴いた。
「裕太が警察に連行される直前、ホテルにAさんの関係者だという強面の男が怒鳴りこんできたそうです。(略)男は『大変なことをしてくれたな』と罵声を浴びせていた。とてもカタギの人間には見えなかったそうです」
「フライデー」はこんなコメントを掲載した後、この知人男性が暴力団関係者と断定する。
〈X氏は地元では「指定暴力団の関係者」として知られた存在であり、本誌が調査したところ、X氏は金融機関のデータベースでは暴力団関係者と認定されていた。〉
そして、この男性が示談交渉を仕切っていたとして、あたかも今回の事件が“美人局”であるかのようにミスリードするのだ。
トドメは今日発売の「週刊文春」(文藝春秋)9月29日号だ。「文春」は「セブン」以上に、女性のプロフィールを詳述した上、高畑の供述内容をもとに、行為に至るまでの一部始終を記事にしたのだ。
やはり、二次被害を避けるために引用はしないが、同誌によると、高畑が被害者女性を電話で部屋に呼び出したという報道は事実でなく、フロントまで行って彼女を部屋に呼び込もうとし、一緒にエレベーターに乗って部屋まで行ったのだという。
性行為についても、キスからセックスまで、高畑の供述に基づいたディテールをこれでもかとばかりに詳しく描き、被害者女性が“必ずしも拒否していたわけではない”という印象を強く与えている。一応、被害者女性の「高畑は手足をおさえつける等の暴行を加え、『黙れ、言うことを聞け』と脅された。さらには『警察に言うなよ』と口止めもされた」という主張も書いているが、その何倍もの分量で、強姦を否定する高畑が、彼女の積極性を供述した内容をそのまま紹介している。
さらに、「文春」は「フライデー」が報じた、知人男性についてももっと詳しいプロフィールを暴いていた。東京に本部を構える暴力団に所属していた元組長だったこと、そして2度の逮捕歴。そのうえで、この人物が「500万円」「1千万円」といった示談金の金額を口にし、最終的に高畑サイドは被害者女性に「1500万円」を支払ったと書くのだ。