しかも、その翌年には5人の固い絆をもっとはっきり知らしめる出来事があった。『SMAP×SMAP』で結成25周年企画として放映された「はじめてのSMAP5人旅」(2013年4月8日放送)だ。
これは SMAPの5人だけで1泊旅行に出かけ、行き先や宿泊先も、自分たちで決め、撮影許可も自分たちでとるというドキュメンタリー企画で、“5人旅新規”(5人旅からファンになった人)まで生み出したほど大きな話題になった。
この番組が注目された理由はやはり、素の部分でメンバー同士の関係が見えたことだろう。
当時から、SMAPメンバーはふだん仲が良くないといわれ、当人たちもプライベートではほとんど交流がないことを認めていたが、いざ旅をしたとたん、5人が根っこのところではすごく仲が良く、信頼し合っていることが伝わってきたのだ。それはキムタクとメンバーの関係もそうで、番組中、キムタクは稲垣とすごく親しげに自然に会話をし、香取にはいいアニキという感じのやさしさ溢れる態度で接していた。そして、草なぎには翌朝出発の早い彼のために出発時間を確認したり、まるで奥さんのように世話を焼いていた。
キムタクと中居はほとんど会話がなかったが、カラオケスナックで、中居がSMAPの「BEST FRIEND」で号泣。「俺、100人だったら、相手できる」「俺、10人かかってきても、SMAP守れるよ、今」などと酔っぱらって熱く語ると、キムタクは爆笑しながら、本当にうれしそうにしていた。
実際、キムタクは後日、自分のラジオでも「途中で中居が泣いてるなと思ったら『BEST FRIEND』が流れてて」と、この日のことをうれしそうに語っていた。
これらについて「テレビ用で演じていただけでしょ」と言う人もいるかもしれないが、しかし、これが演技なら今でもそれができるはずだ。5人でいっしょに旅に出かけ、あの空気感をつくれたというのは、やはり5人にベースとなる関係があったからだろう。
さらに決定的だったのは、昨年11月16日放送『SMAP×SMAP』での香取の発言だ。香取はこのとき、木村の自宅に遊びに行ったときの話をはじめたのだ。
「大きな写真が貼ってあるの、こんな……誰だっけ、エアロスミスのスティーヴン・タイラーと(キムタク)の写真が、すごいデッカいの」「全部のスペースは見てないんだよね。さすがにそこまでは言えなかった。さすがに『おじゃMAP!!』的にガンガン開けるのは……。自分の書斎みたいなの?」