芸能事務所LDHといえば、EXILEのリーダーHIROが2003年にそれまでのエイベックス・グループから独立する形で、立ち上げた芸能プロダクション。HIROは13年末にパフォーマーを引退。EXILEに在籍してはいるものの、LDHの社長業に専念し、プロデューサー、実業家の道を歩んでいる。
「LDHは07年3月期の売上高は約17億円でしたが、08年3月期は約76億円と4倍近い伸びを示し、09年3月期は約100億円。HIROが引退した13年3月期には売上高は270億円と急成長を見せた。その後も14年3月期275億円、15年3月期は350億円と発表しています」(芸能記者)
HIROは12年9月には女優の上戸彩と入籍し15年8月には上戸との間に第1子となる女児が誕生するなど私生活は順風満帆だが、自ら経営する芸能プロダクションはブラックそのものなのだ。LDHでは、体育会系いじめや体罰が横行し、「この1年で20名近い社員が退職し、15年度入社の新入社員は半年足らずで全員辞めました」と元社員が告発する。
さらに、「FLASH」(光文社)8月30日号の「EXILE 踊る350億円商法」という記事では、若手社員へのレモンサワーのイッキ飲み強要が明かされている。芸能関係者への接待の席でのことだ。
「コンサート後は関係者をクラブや高級キャバクラのハシゴに連れていく豪華接待がお約束。若手社員はその場でレモンサワーのイッキ飲みを披露させられる」のだ。
かつてEXILEはライブ後の打ち上げの一晩で、スタッフを含め、レモンサワー2500杯を飲み干したという“武勇伝”があり、それ以来、注文した飲み物は基本的に『すべて一気飲みしなければならない』という独自ルールを設定しているようなのだ。
いまや大学生でもイッキ飲みはカッコ悪いとされている時代にレモンサワーのイッキ飲み強要を良しとするとは……。しかし、LDHの社風は万事、こういう調子らしい。上の言うことは絶対で、とりあえず大きな目標を立てて、できなければ気合いが足りなかったとなる。なぜこんな会社が芸能界で大きな顔をしていられるのか。
「そもそもEXILEのリーダー・HIROは横浜市立金沢高等学校出身でエイベックスの松浦勝人CEOとは高校の先輩後輩の関係。EXILEのデビューから、芸能事務所LDHも全面バックアップを受けていることからも分かるように松浦の子分に過ぎません。LDHは、10年3月に東京国税局より調査を受け、2年間にわたって3億円の申告漏れを指摘されたことがありますが、その際にも3億円のうち、1億円は関係会社等の間に仮装・隠蔽行為があったと認定され、重加算税の対象となりました。その関係会社は、エイベックスではないかと囁かれたこともあります」(前出・芸能記者)