■自民党ネトサポ会員が「植松の言うように障害者はいなくなるべき」
さらに、「自民党ネットサポーターズクラブ会員として愛国という視点から自らの意見を論理的に述べる」という副題のついたあるブログが、事件後、「重度障害者を死なせることは決して悪いことではない」なるタイトルの文章を公開していることも確認できる。自民党ネットサポーターズクラブ(J-NSC、通称ネトサポ)とは自民党公認のネットボランティア組織。政策ビラ配りやネットでの世論工作などを担当する部隊で、安倍首相はその最高顧問のひとりに名を連ねている。
その“自民党のネット別動部隊”の会員を自称する人間のブログが、植松容疑者の“虐殺思想”に共鳴している事実は重い。
まず、このネトサポは、植松容疑者が「障がい者なんていなくなればいい」という趣旨の供述をしていることについて、〈植松の言葉自体には実は聞く価値のある部分もある。それは「障害者は邪魔である」という観点だ〉と書いている。以下、吐き気をもよおす障がい者差別やジェノサイドの扇動が続く。紹介するのもためらわれるが、コアな自民党支持層がどのようなことを考えているのか確認するためにも、このネトサポの文章をそのまま引用する。
〈考えてみてほしい。知的障害者を生かしていて何の得があるか?まともな仕事もできない、そもそも自分だけで生活することができない。もちろん愛国者であるはずがない。日本が普通の国になったとしても敵と戦うことができるわけがない。せいぜい自爆テロ要員としてしか使えないのではないだろうか?つまり平時においては金食い虫である。
この施設では149人の障害者に対し、職員が164人もいる。これではいくら職員を薄給でき使わせたところで採算が取れるはずもない。そんな状況では国民の税金が無駄に使われるのがオチである。無駄な福祉費を使わなくて済ませることが国家に対する重大な貢献となる。だからこそ植松が言うように障害者はいなくなるべきなのである。〉
要約するまでもない。「自爆テロ要員としてしか使え」ず、「いなくなる」ことが「国家に対する重大な貢献」などとのたまうこのネトサポは、障がいをもつ人たちが「生きる」ことを、直裁的に否定しているのだ。