杉山晋輔外務審議官のゲスっぷりは暴かれるのか?(日本経済新聞社主催「第18回国際交流会議 アジアの未来」より)
豪遊海外出張に毎週末の公用車での別荘通い、政治資金を使っての家族旅行……次々に飛び出る税金の公私混同使用問題で、謝罪会見後も批判が止まない舛添要一・東京都知事。マスコミもこの問題を連日取り上げ、このままでは辞職は免れない様相を呈している。
それにしても、舛添都知事に対する“萎縮しない”マスコミの報道姿勢と比べると、昨年、汚職問題が発覚した甘利明・前経済再生担当相への責任追及の手ぬるさが際立って見える。既報の通り、安倍首相にとって舛添氏は“目障り”な存在であるがゆえ、マスコミは官邸の顔色を伺う必要もなく報道できているのである。
しかし、安倍首相はこの舛添問題を“対岸の火事”とも言っていられなくなるだろう。
というのは、外務省の斎木昭隆事務次官の後任として最有力視されてきた杉山晋輔外務審議官の次官就任が、ほぼ内定したと言われているからだ。そしてこの杉山氏こそ“火種”を抱えた人物なのだ。
「杉山氏は以前から事務次官の最有力候補と囁かれてきましたが、最近は失策つづきで次官コースは外れたと見る向きもありました。が、今年2月にジュネーブで開かれた国連女子差別撤廃委員会の本会議で“従軍慰安婦の強制連行は吉田清治氏による捏造”“強制連行はなかった”と安倍首相を代弁するかのように述べて点数稼ぎに成功。さらに4月のG7外相会合における『広島宣言』で、オバマ大統領の伊勢志摩サミット後の広島訪問につながる道筋をつけたことも官邸は高く評価しているようです」(外務省担当記者)
この杉山氏の事務次官就任は確定的と見られ、「文藝春秋」6月号でも〈次官就任は、サミット後の六月初めに正式発令される見込みだ〉と断定的に報じている。
そんな次期次官が抱える火種とは何か。それは、杉山氏が外務省の機密費2億円を着服していたという問題である。