この自民党の応援演説広告は、北海道新聞20日付と21付にも小泉進次郎衆議院議員のバージョンで出稿され、そこでも〈ご冥福をお祈りする〉〈お悔やみを申し上げます〉などとともに〈救援活動・被災者支援に総力を挙げてまいります〉との文言が大きく掲載されていた。
一方では求められていた現地視察や激甚災害指定を引っ張り、一方では選挙用に猛烈に熊本地震対策をアピールする。これを“震災の政治利用”と言わずして何と言うのか。
安倍首相が被災者に「応援してますから」と、他人事のような言葉を平気で投げかけるのも、“復興よりも選挙”という冷徹な本心が思わずこぼれたとしか思えない。国民の苦難の最中でも党利党略しか考えない安倍自民党が、本当にこの国の政権与党にふさわしいのか、われわれは明日の補選も含めて、よく考えなくてはならない。
(宮島みつや)
最終更新:2016.04.23 09:45