大西英男HPより
自民党のあの議員からまたトンデモ発言が飛び出した。24日、安倍首相の出身派閥でもある細田派の会合で、例の「マスコミは懲らしめないといけない」発言の大西英男衆院議員が神社の巫女(みこ)に自民党公認候補の支持を依頼して、「自民党はあまり好きじゃない」と断られたエピソードを紹介。「『おい、巫女さんのくせに何だ』と思った」と述べたのだ。
なんという職業蔑視的な発言。しかも、大西議員はこれに続いて、「巫女さんを誘って札幌で夜、説得しようと思った」と、セクハラまがいの発言も行ったという。
大西議員は前述したように、昨年6月、安全保障関連法の審議の最中、自民党議員の勉強会で、安保法制に批判的な報道機関に対し「マスコミを懲らしめるには広告料収入がなくなるのが一番」などと発言し、大きな問題になった。「懲らしめないといけない」と圧力を加える発言をし、党から厳重注意処分を受けた。
さらに7月には、党本部で開かれた原子力政策に関する会合で、原発に批判的なテレビコメンテーター、解説者に対し「個別撃破でいいから、是非皆さんの知識を知らしめてください」などと発言。出席していた資源エネルギー庁の幹部にマスコミへの圧力をうながしたのだ。
なぜ、こんな人物がのうのうと議員バッジをつけているのか、改めて安倍自民党のレベルの低さにうんざりさせられるが、今回の「巫女」への蔑視、セクハラ発言については、もうひとつ背景がある。それは、日本全国の神社を統括する神社本庁と自民党のズブズブの関係だ。
神社本庁は「神道政治連盟」という政治団体を傘下に置き、多数の政治家を支援しているのだ。その影響力は凄まじく、実際、「週刊朝日」(朝日新聞出版)15年10月23日号によれば、当時の安倍内閣の25人中22人が「神道政治連盟国会議員懇談会」に所属。とりわけその会長を務める安倍首相は、神社本庁と切っても切れない存在だ。
そして、自民党、安倍政権と神社本庁は一体となって、自主憲法の制定、靖国神社での国家儀礼の確立、道徳・宗教教育の推進、東京裁判と侵略戦争の否定、A級戦犯の擁護、夫婦別姓反対、ジェンダーフリー反対、皇室と日本の文化伝統の尊重と、日本を戦前に引き戻す政治を推し進めている。