小説、マンガ、ビジネス、週刊誌…本と雑誌のニュース/リテラ

橋下徹がバラエティ復帰で“いい人”アピールするも、「保育園対策やっても、お母さん方は選挙に行かない」と切り捨て発言

 その上、おおさか維新の会代表・松井一郎大阪府知事は、これからも党の方針などについて橋下氏から「さまざまなアドバイスをもらう」と公言。おおさか維新側も“橋下氏が党の顔”というイメージ戦略を発信しているのだ。

 だからこそ橋下氏は、参院選を控えたいまこそテレビにガンガン出演し、“政党の顔”として自身と党のイメージアップを図る必要がある。番組では「(自分は)民間人」と何度も言っていたが、そんな民間人がいるわけがない。これは明らかなダブルスタンダードであり、4月から橋下氏がレギュラー出演することは「政治的公平」に反し、放送法にも抵触しかねない問題だ。

 ただ、いくら“いい人”を強調したくても、うっかり素が漏れてしまう場面が昨晩の放送では何度もあった。たとえば、ロケで出向いた母校の早稲田大学で、橋下氏が学生相手に五木寛之の『青春の門』のストーリーについて滔々と語り、それに対して学生が鼻で笑うような表情を見せると、橋下氏は「朝日新聞の記者だったら、もうスイッチ入ってる」と一言。さらに、学生時代に通っていた資格スクールで、学校側が“橋下氏が在籍していた事実を在校生に伝えていない”ということがわかると、「(この学校は)反橋下なのかなって」。これには羽鳥氏も「民間人として生きていく上で“反橋下”とか、そういうのはない」とツッコんでいたが、どうやら橋下氏のなかでは、いまだに“自分は抵抗勢力に阻まれて戦っている”という仮想敵づくりがつづいているらしい。

 だが、もっとも化けの皮が剥がれたのは、前述した保育園問題の際だ。古市氏が「保育園の義務教育化」について語ると、橋下氏はそれも可能だと反応したが、ついでにこんな話をはじめたのだ。

「(保育園の義務教育化を)政治家、旗振ればいいの。でも、それやったところで、そういうお母さん方って票をくれないんですよ。僕らも一生懸命若いお母さん方のためにいろんなことやるんだけれども、そういう人たち無関心だから、選挙行ってくれないじゃないですか」

 自分にとって都合が悪い有権者は「無関心」と切り捨て、他方で「多数決」「民意」を振りかざす。ここで“素”の橋下徹の顔があらわれたが、果たしてどれだけの視聴者が橋下氏の二枚舌や矛盾に気づいただろうか。現にネット上では「橋下さん、やっぱおもしろい」「ものをはっきり言うところがいい!」という感想も見られた。

 ちなみに橋下氏は、今月21日に広島市で行った講演で、「(憲法改正は)今度の参院選がワンチャンスだと思っている。泣いても笑っても、ここを逃せば、10年、20年と憲法改正の機会は遠のく」と語ったという。大阪都構想のときも「ワンチャンス」と繰り返していたが、4月からのレギュラー番組でも「憲法改正はワンチャンス」と喧伝するつもりなのだろうか。
(大方 草)

最終更新:2017.11.24 09:15

関連記事

編集部おすすめ

話題の記事

人気記事ランキング

話題のキーワード

リテラをフォローする

フォローすると、タイムラインで
リテラの最新記事が確認できます。