すると、近藤から衝撃の一言が返された。
「俺の息子」──。うろたえる中居くん。しかし、それをよそに、近藤は息子を呼び寄せて、中居に引き合わせたのだという。
そのやりとりもなかなか笑えるものだった。近藤が「あいさつした?」ときくと、息子は「してなーい」。で、中居くんのほうが「あいさつまだでしたね、中居と申します」とあいさつしたのだという。すると、息子は「この人、僕のこと、ずっと怖い顔で見てたー」。この後、中居は平身低頭でマッチの息子に謝り続けた……。
これ、普通に聞くと、ほんわかした体育会系お笑いエピソードだが、しかし、ジャニーズの利害関係者にとっては、とても笑える話ではない。
なぜなら、中居くんの語ったエピソードは、ジャニーズの歪な権力構造を暴露するものだったからだ。周知のように、近藤真彦はメリー喜多川副社長から寵愛を受け、ジャニーズのタレントの中でも、破格の扱いを受けている。長年、なんのヒット曲もないのに、幹部として優遇され、デビュー35周年にあたる昨年は事務所をあげてテレビ番組にゴリ押しされ、NHK『第66回紅白歌合戦』では、白組のトリまで務めた。
メリー氏の近藤への愛情は異様とも言えるもので、昨年、「週刊文春」(文藝春秋)1月29日号のインタビューでは、娘の藤島ジュリー景子氏と結婚させようとしていたことを告白した上で、「私がマッチの面倒を見るのは当たり前だと思う……話しているだけで涙が出てきちゃう」とまで語っていた。
メリー氏、ジャニー氏亡き後は、ジュリー氏とともに、近藤が後継者として事務所経営の実権を握るのではないか、ともささやかれている。
しかし、こうしたジャニーズの異様なマッチ推しには、ジャニーズファンから批判の声も強く、一部のタレントの間では「なぜマッチさんばかり」という不満の声がくすぶっているとも聞く。
そんな中、中居くんが近藤の権勢ぶりを物語るエピソードをテレビでしゃべったのだ。まるで北朝鮮の金王朝のように、息子までが大きな顔をして、ジャニーさんの誕生会に上座に座り、他のタレントたちに生意気な口を聞く。おまけに、中居くんは近藤がジャニーさんのことを「ジャニー」と呼び捨てにしていることまで、さらりと口にしていた。