これでやっと現実をつきつけられた華原。その後、兄の助けを借りて、薬物依存症の治療に入った。山あり谷ありの華原の芸能活動だが、その後半のほとんどは薬物依存と戦っていたこととなる。
「私はうながされるまま病院に行き、ドアノブのない部屋で、薬物依存という自分の現実と向き合うことになったのです」
ここで気になるのが、その薬物の違法性だ。『華原朋美を生きる。』ではこんなことが書かれている。
「一番上の兄は、いつも怒っていました。私がしでかすことに憔悴しきっていた母を、私から引き離そうとしていた時期もありました。
『逮捕されないとわかっているからタチが悪い。逮捕されちゃえばいいんだよ』
そう正面から苛立ちをぶつけてくることもありました」
ようするに、逮捕されない合法的な薬物だったからこそ、なかなか断ち切れなかったということらしいのだが、それでも、違法薬物に手を出さなかったのは、不幸中の幸いだった。
そして、華原は2カ月ほど閉鎖病棟に入った後、父が住むフィリピンで療養生活を送り、見事に復活する。12年12月にはプロダクション尾木と再契約。芸能活動を本格的に再開。その後の活躍ぶりは今更説明するまでもないだろう。
もっとも恋愛のほうは、作家の竹田恒泰氏からラブコールを受けたこともあったが交際には至らず、さらに最近ではプロレスラーの本間朋晃がラブコールを送っているが、こちらもまったく届きそうにない雰囲気だ。幾度となく恋の噂が出るものの、A氏以降は本格的な交際報道がないままである。
ただ、こうやって過去と向き合っている彼女を見ていると、この先、新しい恋をしたとしても、もう男性に人生を狂わされることはないだろう。朋ちゃんには、ぜひとも公私両面で幸せになっていただきたい。
(田中ヒロナ)
最終更新:2015.09.29 01:41