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山本太郎は「バカ」じゃない! 確信犯のパフォーマンスに安倍の急所を突く質問…ここまでの覚悟をもった政治家がいたか!

 そして、9月14日には沖縄の基地問題について追及。前述の「アーミテージ・ナイレポート」の両責任者が、「対案があれば米国は間違いなく耳を傾ける」(アーミテージ氏)、「辺野古を再検討するべき」(ナイ氏)と発言していることに関して、「これ言うこと聞かなくて大丈夫ですか? 利権がまた違うのかな?」と首相を問いただした。安倍首相は「『利権』という言葉については取り消していただきたい。根拠もなくですね、極めて名誉を傷つけるような発言は控えていただきたいと思います!」と、説明責任を放棄して“名誉毀損だ!”と攻撃。だが山本議員は動じず“日米地位協定は「売国条約」だ”とはっきりと言い放ったのだ。一方、「売国」という言葉を鴻池委員長にとがめられると、あっさり撤回するという柔軟性も見せた。

 こうした国会での答弁を見れば、山本太郎が、近年の政治状況や資料をよく研究したうえで、戦略的に政権の“急所”を突く質問を連発していたことがわかるだろう。

 そこには、少数政党に所属し世間からは“色物”としか見られていない山本が、政権を打倒できないまでも、“引っ掻き傷”くらいは残してやろうという強い意志がうかがえる。
 
 実際、こうした質問は政府側からはごまかし答弁でかわされ、テレビでも報じられることは皆無だったが、少なくともネット上では話題になり、かなり広い層に拡散していった。

 山本太郎は我々が想像している以上に、戦略的に物事を考え、行動している。いま、何を訴えるべきか、何のためにどんな情報を集め、どういう方法で表現すべきか。おそらくネットやメディアの非難も山本にとっては織り込み済みで、むしろ拡散の道具として考えているのではないだろうか。

 そう考えると、「バカ」「キチガイ」と口汚く罵って自己満足にふけるネトウヨのほうがむしろ、山本の手のひらの上で踊らされているのかもしれない。

 山本太郎、もしかして将来はけっこうすごい政治家になるんじゃ……。って、ちょっと、ホメすぎ?
(宮島みつや)

最終更新:2015.09.21 06:59

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