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「国会前が埋め尽くされている絵を撮らせるな!」…警察によるデモ隊過剰警備の背景に官邸の圧力が!

参加者の身を危険にさらしてもデモを小さく見せたい? この国が本当に守りたいものは国民の命なのか? それとも、別のものなのか?


 昨日16日に参院特別委員会で強行採決される見込みが強かった安保法制だが、野党が予想以上の抵抗を見せ、審議がどんどんずれこんでいる。

 野党の背中を押しているのは、やはり、国民の抗議行動だろう。新横浜では地方公聴会後に市民が身を挺したシットインを実行し、鴻池祥肇委員長が足止めを喰らった。国会前にも雨の中、3万 5千人(主催者発表)が集まり、深夜3時には駆けつけた女優の木内みどりもスピーチ。SEALDsは午前5時まで国会前でコールをつづけた。こうした抗議行動はこれからさらに広がり、大規模なものになっていくと思われる。

 しかし、気になるのが、ここにきて政府がデモの動きを力で抑え込もうとし始めていることだ。

 たとえば、昨日、国会前の反対デモでは、警察による明らかに異常な警備が行われていた。警察は夕方からデモの参加者を歩道に押し込めるために、機動隊の車両を何十台も並べ、二重の鉄柵を張り巡らし、警察官が何重にも人垣をつくって、車線を完全封鎖していた。

 だが、国会前へ押し寄せる人の数は時間を経るごとにどんどん増加。歩道と開放された車道だけでは押しつぶされそうになるほどだった。当然、体調不良を訴え、すし詰めとなった開放車道から出たいと申し出る人もいたが、警官が押し戻す。

 ときには警官隊が参加者を取り押さえようとし、その混乱であわや将棋倒しが起こりそうにもなった。明らかに危険な状態をつくり出しているのは、デモ参加者ではなく警察のほうだった。

 こうした警察による警備強化、強硬化は、最大規模の反対デモとなった8月30日以降のことだ。このときは、人数が膨れ上がったことから、安全確保のために比較的早い段階で車道を解放した。ところが、これに対して、警察当局が官邸から大目玉をくらったというのだ。

「8月30日は、国会前の車道を開放したことで、人が国会前を埋め尽くしてしまった。それを一部のテレビ局や新聞社が空撮して、大きく報じた。もうあんな絵は撮らせるなと官邸から警察当局に圧力がかかったようだ。デモ隊を歩道に押し込めておけば、街路樹で見えなくなるからね」(警察関係者)

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