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『刀剣乱舞』の根っこはやはりネトウヨだった!? 脚本家が「大東亜共栄圏」肯定発言で炎上

 まず、芝村氏に言わせると「大東亜共栄圏とは軍国主義者の戦争の口実でありプロパガンダである」という認識は誤りらしい。日本における軍国主義の成立は1920年代後半で、大東亜共栄圏の構想が生まれたのが40年。その前から日帝は韓国併合(10年)などをしていたので、とりたてて軍国主義が悪いわけではない。また、日本が戦争の口実にしたのは大東亜共栄圏=アジアの解放ではなく、自衛のためであって、このあたりは中国・韓国では常識。大東亜共栄圏自体は単なるブロック経済構想だった。だが戦後の日本人は軍国主義を異常に悪者扱いして責任逃れをしている──。

 と、そうした上で、芝村氏はこのように述べる。

〈ですから、私は軍国主義を特別な悪とせず、むしろありふれた悪として評価し、自衛のあり方や、その説明のためにもすり合わせた歴史理解がいると思います。同時に、日本は大東亜共栄圏のタブーから、その経済力を経済グループとして使うことを禁じていました〉
〈その結果が東アジアの不安定化の遠因であるのは間違いないと思います。ドイツがEUを作り上げたように、とまでは言いませんが、経済グループの設立に尽力していれば、幾つかの悲劇や、対立を阻止できたのではないかと思うのです〉

 ようするに芝村氏は、“戦中日本の「軍国主義」は相対化(=矮小化)されるべきで、「大東亜共栄圏」は経済ブロック構想であり、これがタブー化していなければ現在の「東アジアの不安定化」や「幾つかの悲劇や、対立」を防げた”というのである。この認識は明らかにネトウヨ的歴史理解そのものだ。

 そもそも、ブロック経済構築を名目に天然資源や人的資源の略奪を肯定するのは明らかに異常だ。そして、ドイツが戦後にEUの事実上の盟主になれたのは、ナチスの罪と向き合い、謝罪を続けてきたからである。有名なヴァイツゼッカーの「過去に目を閉ざす者は、現在にも盲目となる」という演説は、ナチスの戦争犯罪という“過去における責任”を全てのドイツ国民が負っていることを宣言するものだった。現在のドイツは、ホロコーストの歴史を否定した者に対する刑罰などを制定し、国家規模で歴史修正主義を制する取り組みを行っている。こうした真摯な姿勢によって欧州各国から信頼を得ることができたのだ。

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