さらに、あかりちゃんは“安保法制は合憲”という自民党の詐術も暴いてくれる。自民党の動画では、違憲学者3人と合憲学者3人が議論して、それを説明するシーンが出てくるのだが、あかりちゃんはこれを見逃さない。
「これも指摘すんのも恥ずかしいんだけど、違憲と合憲それぞれの学者の数、ヒゲはわざと同じにしてるじゃん?」
「でもさ、ごめんねヒゲ。合憲って言ってるのはたった3人だって、もうみんな知ってんだわ。逆に、違憲と主張しているのは日本の全憲法学者400名のうち圧倒的多数(中略)。なにこの初歩的なウソ。こっちが顔赤くなるわ。これもう知らない人いないから先進むよ」
また、ヒゲの隊長は安保法制が合憲である理由として安倍首相も大好きな例の砂川裁判の判決をもちだしているのだが、これもあかりちゃんにかかったら、一刀両断だ。
ヒゲ「サイッ、最高裁判所ショ……」
あかり「なに?」
ヒゲ「最高裁判所の判例の範囲内で国民を守るために集団的自衛権の一部を認める平和安全法制をつくったんダ!」
あかり「それ砂川判決の話でしょ。これもさあ、砂川裁判で認められたのは自衛権そのものの話で、集団的自衛権には触れてないし、当時の内閣の“昭和47年見解”でもはっきり集団的自衛権は違憲って結論出ちゃってるよね。なんでそこから逆の結論出ちゃうかなー」
そのうえで、ヒゲの隊長はこう諭されてしまう。
あかり「ヒゲたちの言ってる屁理屈はね、『これはトマトだ。だからキャベツだ』ってのとほとんど同レベルだよ? ヒゲさ、トマトはトマトでキャベツじゃないよ、わかる?」
これ、あかりちゃんの口が悪いという話ではなく、本当に「ヒゲの隊長」第二弾の説明はそのレベルなのだ。散々世間からその嘘や矛盾点が指摘されている安倍政権の説明を、壊れたラジオみたいに繰り返す。法案の瑕疵や矛盾点をネグって、ごくごく特殊なケースのみを例にしてゴリ押し、かと思えば急に関係のない話をもち出してごまかす。