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本日国会招致! 安倍首相の右腕、礒崎首相補佐官の安保法制論のデタラメぶりをおさらいする

 10代女子にからんだ数日前にも、ユーザーからの批判に〈集団安全保障措置は、「戦争」ではありませんから、「参戦」ではありません〉と主張。さらに〈集団安全保障措置が戦争ではないというのであれば、いわゆる「湾岸戦争」も戦争ではなかったとお考えですか?〉と質問されると、〈湾岸戦争は、国連安全保障理事会の武力行使容認決議が成立したまれな例ですから、もちろん「戦争」ではありません。ただし、少なくとも、クウェートは個別的自衛権を行使したのですから、そこは戦争であったのでしょう〉と無茶苦茶な理屈を開陳している。

〈多国籍軍の集団安全保障措置は、「戦争」とは呼ばないと言っているのです。イラクの行為は不当な侵略行為ですから、「戦争」です。歴史家が紛争全体をどう呼ぶかは、私は関知しません〉

 きわめつけは3年前の「立憲主義など聞いたことがない」というツイートだ。

〈時々、憲法改正草案に対して、「立憲主義」を理解していないという意味不明の批判を頂きます。この言葉は、Wikipediaにも載っていますが、学生時代の憲法講義では聴いたことがありません。昔からある学説なのでしょうか〉(2012年5月28日)

 礒崎は地元大分の県立舞鶴高校から東大法学部を卒業し、自治省に入った。官僚時代に『公務員のための公用文の書き方』(良書普及会)『分かりやすい法律・条例文の書き方』(ぎょうせい)といった小物感漂う著書を何点も出しているから、お勉強は得意だったのだろう。だが、自分が大学の講義で聞いたことがなかったからといって、知らないことを恥じるでもなく「そんなものあるのか」と開き直る姿は、まさに反知性主義そのものといえるだろう。

 しかも、このとき、「立憲主義も知らずに草案をつくったのか」との批判を受けると、礒崎は先日の10代女子に対してのときと同じように、ムキになってバカ丸出しの反論をしていた。

〈「立憲主義」、Wikipediaでは、樋口陽一先生の著書が引用されています。私は、芦部信喜先生に憲法を習いましたが、そんな言葉は聞いたことがありません。いつからの学説でしょうか?〉〈我々が憲法の教科書に使ったのは、有斐閣の法律学全集で、清宮四郎先生と宮澤俊義先生のもの。ありませんね。佐藤功先生の「日本国憲法概説」を見ていますが、「立憲主義」は、ないようです。法制局に聞くと、京都大学の佐藤幸治先生が広めたのではないかと。それならば、80年代以降でしょう〉

 アンタが何年にどんな勉強をしてきたのかは関係ないし、ウィキを引く暇があったらもっと勉強しろとツッコミを入れたくなるが、いずれにせよ、知の蓄積をないがしろにして、自らの体験・経験に基づき世の中を自分の都合のいいように解釈しようという態度がアリアリとわかるだろう。これは、権威ある憲法学者の見解を頭ごなしに否定するばかりか、「学者のいう通りにしたら日本の平和が保たれたのか」(高村正彦・自民党副総裁)と、学者の存在そのものを否定し始めた安倍政権の姿勢そのものなのだ。

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