たとえば、デモの現場にいくと、公安の刑事や機動隊員がデモの参加者の写真を撮っている光景に出くわしたが、公安はSEALDsはじめ一般のデモ参加者の個人情報を集めようと躍起になっているという。前出の公安担当記者が話す。
「写真撮影については、ボランティアの弁護士が制止するようになって減ってきたようですが、公安は今もいろんなかたちでデモ参加者の情報を集めている。これは今後、こうした情報を使って、デモに揺さぶりをかけるためです。たとえば、微罪逮捕やでっち上げ逮捕の材料を探したり、親に内緒で活動している学生や就職が内定している学生を脅して、内部のマイナス情報を出させ、デモにダメージを与えることもできる。実際、これまでも公安はこういうやり口で新左翼セクトに揺さぶりをかけてきた。しかも、今回は官邸の意向もあるようですからね。官邸は今、デモの動きにすごく神経質になっている。おそらく、安倍首相の意をくんだ公安出身の北村滋情報官あたりが動いているんだと思います」
憲法で保障されている「思想・良心の自由」や「集会・結社の自由」にのっとって行動しているだけの市民を犯罪者扱いし、嫌がらせと弾圧を加える。安倍政権の本質は安倍首相の大嫌いな中国共産党とたいして変わらない、ということかもしれない。
(梶田陽介)
最終更新:2015.07.29 07:07