リスクは自衛隊に背負わせて自分は…(YouTube「自民党公式チャンネル」より)
安倍晋三首相の安保法制強行採決に、国民の怒りは増し続けている。共同通信が17・18日に行った世論調査では、安倍内閣の支持率は前回6月から9.7ポイントを落とした37.7%、不支持率は51・6%と過半数を超え、第2次安倍内閣発足以降はじめて不支持が上回る結果となった。
それも当然の話だ。自衛隊員のリスクについて、ニコニコ生放送では「あらかじめ平素から情報収集や教育訓練が可能になれば実際はリスクは下がる」などと答えたが、6月26日の衆議院本会議では「リスクは残るが、国民の命と平和な暮らしを守り抜くために自衛隊員に負ってもらうものだ」と答弁で語っている。
リスクは承知しながらも、自衛隊に背負わせればいい──現にニコ生でも、防衛大生が卒業後に「ことに臨んでは危険を顧みず、身をもって責務の完遂に務め、もって国民の負託にこたえることを誓います」と服務の宣誓を行うことにふれ、「自衛隊員の仕事というのはそういうものなんですね」と言っている。
しかし、驚くのは、そうやって他人には命をかけて国を守れと言うくせに、本人はなんの覚悟もないことだ。
じつは安倍首相は、あるテレビ番組で、その本音をポロリと出してしまったことがある。○×形式で質問に答えるコーナーで、「私はお国のためなら死ねる」という質問に、なんと「◯」ではなく「△」の札をあげていたのである。
このテレビ番組とは、昨年4月20日に放送された『たかじんのそこまで言って委員会』(読売テレビ)。嫌韓反中を煽り、到底電波にのせるような内容とは思えない“テレビ界の「在特会」”のような番組なのだが、安倍首相は嬉々として出演。「ゴルフのハンデはシングルだ」「カレーとラーメンではカレーが好きだ」といった「知るかよ!」という質問から、「日米韓首脳会談での韓国語の挨拶、朴大統領に無視されたのには驚いた」「アメリカ各地に設置された慰安婦像は早く撤去してほしい」などというネトウヨたちのヘイト心をくすぐる質問まで、安倍首相は終始ご機嫌な様子で答えていた。