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新国立競技場「白紙」宣言の安倍首相に親分・森喜朗が「おまえもいっただろ」と責任追及

自由民主党 森喜朗公式ウェブサイトより


 新国立競技場の計画は白紙に──。本日、安倍晋三首相は新国立競技場について「ゼロベースで見直す」と宣言した。

 安倍首相は会見で「1カ月ほど前から計画を見直すことはできないか検討を進めていた」などと語ったが、騙されてはいけない。このタイミングで計画を白紙にしたのは、予想以上の世論の猛反発があったからこそ。安保法制を強行採決したことで決定的となった「自民党、感じ悪いよね」のムードを払拭するのが目的なのは見え見えだ。

 しかも、安倍首相は建設費の増大が国会で問題となったときには「(ザハ案は)我々が政権につく前のことだ」とすべてを民主党のせいにしたが、当然ながらOKを出したのは安倍政権になってからのこと。その責任を忘れたかのように「白紙にしたオレ、カッコイイ」と英雄を気取るさまは笑止千万である。

 だが、そんな安倍首相の責任を追及する者が身内から現れた。そう、今回の問題で最大の“戦犯”である森喜朗元首相だ。

 森元首相が安倍首相に言及したのは、本日の産経新聞に掲載された「新国立競技場の経緯すべて語ろう」というインタビュー。取材は今月14日に行われたものだというが、このなかで森元首相はあらゆる関係者の名前を出し、ことごとく罪をなすりつけるという愚行に出ている。

 このインタビューで森元首相は、冒頭から共同通信の新国立競技場に関する連載について触れ、「初回の見出しが「きっかけはラグビーW杯」だ。はは~ん、ときたね。反対してる連中は、国立競技場に反対している人たちは、戦略的に僕を一番の悪者にしようとしてるわけですね」と言う。……いや、「はは〜ん」じゃなくて、実際問題、アンタがいちばんの悪者だよとツッコミを入れずにいられないが、ここから森元首相は“サメの脳みそ”をフル活用した言い訳をこれでもか!と並べていく。

 まず、定番となった「ラグビーW杯が決まった。その時は民主党政権」という民主党への責任押しつけにはじまり、「なんで建築家のザハ・ハディド氏が出てきたかというと僕もよくわからないのだが、2016年の東京五輪招致の時、晴海を中心にした全体像を描いたのが建築家の安藤忠雄さんなんですよ」と今度は安藤の名を出して「あの時は石原慎太郎(元東京都知事)さんが安藤さんと共同作業で晴海に国立競技場を移そうとしてたんだ」と発言。だがこれは嘘で、石原と安藤が晴海に建てようとしていたのは都立の施設だ。

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