集団的自衛権容認を閣議決定した7月1日の直後、全国の18歳の若者に対し、一斉に自衛隊募集案内が送付された。集団的自衛権の容認が応募状況にどう影響するかは今の時点では不明だが、東日本大震災を契機に国民の自衛隊に対する好感度も上がっているのはたしかだ。
ネットは自衛隊に対する賛辞と期待の声であふれ、若い女性の間では自衛隊合コンが大人気だという。アニメや映画、小説などでも自衛隊や軍隊の活躍を描いたコンテンツが大人気だ。
だが、実際の自衛隊、軍隊という組織には、そうした「国民のために体をはって貢献する正義の士」というイメージとは全く逆の、もっと陰惨で残酷な現実がある。本書にはこんな一文が記されていた。
「自衛隊は、内部から変わる事の出来ない組織です」
(伊勢崎馨)
最終更新:2015.07.10 07:04