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福田萌も加藤浩次もわかってない!

衝撃! 貧乏な子どもがいくら勉強しても遊んでる金持ちの子より成績が悪いとの驚愕データが

 しかし、問題はさらなるもうひとつのデータの存在だ。それは世帯所得と父母の学歴を合成した指数(SES)と学習時間、そして国語の平均正解率を掛け合わせたもの。それによると、たしかに同じ所得層のなかでは長時間勉強する子どものほうが学力は高い。しかし、最高所得層で「全く勉強しない」子どもの正解率は60.5%、それに対し、最低所得層で「3時間以上勉強する」子どもの正解率は58.9%なのだ。つまり、貧しい家庭の子どもがいくら勉強しようとも、裕福な家庭で全く勉強しない子どもに学力が劣るという衝撃の“事実”だ。

 実際、この調査を中心的に行った一人お茶の水大学元副学長で教授のである耳塚寛明は「中央公論」(中央公論新社)6月号で、結果に衝撃を受けたとしてこう発言している。

「SES(親の収入と学歴)の効果は勉強時間という努力の効果に比べてずっと大きいということを、この結果は意味しています。
 私はこれを見た時に、相当の力を入れてなんとかしなければと感じました。われわれの社会は、能力と努力によって自分の地位を手に入れることができる、そういう前提で組み立てられています。家庭の状況によって子どもが平等な機会を手に出来ないというのでは、その前提自体が覆されてしまいます」

 そう、既に現在の日本教育は子どもに平等な機会を与えず、それは子どもの努力などといった精神論ではどうにもならないところまできているということだ。

「貧しくても自分の努力次第で、何とかなる」──そんな陳腐な根性論をこのデータは見事に覆しているのである。さらにこのデータが示すのは、世代間の学力・学歴格差であり、それは世代間で連鎖するということでもある。低学歴、貧困の定着ともいえよう。

 こうした事態に対する解決法として耳塚教授は「少数指導」「幼児教育で文化的環境を作る」「教員の効果的配置」「小中一貫教育」などを上げているが、しかしそれ以上に解決しなくてはならない問題としてこんな指摘をしている。

「これは教育問題というより社会問題ということです。ですから、所得の再配分や雇用の確保、保護者の就労支援、教育機会を保障する経済的な支援などがまず必要だろうと思います(略)自由な競争社会の前提条件を調えるという意味で、教育費負担の軽減と教育の質の向上の両方に投資し、学力格差をなくしていくことが重要だと思います」

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