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AKB「僕たちは戦わない」は反戦歌か? ぱるるの「イスラム国問題がテーマ」発言に疑問

 そもそも、2013年にはASEAN特別首脳会議の晩餐会でAKB48が「恋するフォーチュンクッキー」を披露するなど、安倍首相はAKB48を重用してきた。しかも、秋元氏は安倍首相と下村博文文部科学相、小泉進次郎を自宅での昼食会に招いたこともあるほど。

 そんなふたりの親密ぶりが伺えるのは、昨年の元旦に産経新聞紙上で行われた安倍首相と秋元氏の新春対談だ。

 たとえば、安倍首相が「ウキウキ、ワクワクするような年、来年はもっとよくなるんじゃないか、という年にしたいですね」と言えば、秋元氏はすかさず「明るくなりましたよね、日本全体が」「首相の指針は分かりやすい。『アベノミクス』。子供でも使いたくなるような言葉です」とヨイショ。クールジャパン政策についても「だんだん元気がなくなってきたところで、『もう一度がんばろうよ』と首相の掛け声があったと認識しています」と持ち上げている。

 当然、安倍首相のほうもゴキゲンで、世界的に認知度の低い東京国際映画祭に話題が及ぶと「秋元さんにプロデュースをお願いします」と依頼を行いはじめ、ほんとうにこの年の同映画祭は秋元氏が総合プロデューサーに就任。《ニッポンは、世界中から尊敬されている映画監督の出身国だった。お忘れなく》というとんでもなく恥ずかしいコピーを打ち出し、案の定、批判が殺到したことも記憶に新しい。

 このように、安倍首相と秋元氏の関係はたんなる“お友だち”の枠に留まらない。政府広報にAKB48が登場したり、東京オリンピック・パラリンピック競技大会組織委員会の理事に秋元氏が選ばれたりと、秋元氏はすかさず安倍首相との関係を自身のステップアップやビジネスに繋げてきたからだ。なかでも、もっとも露骨だったのは、集団的自衛権の行使容認が閣議決定された直後にはじまった陸海空自衛官募集のCMである。このCMで「自衛官という仕事、そこには大地や海や空のように果てしない夢が広がっています」「ここでしかできない仕事があります」とアピールしていたのは、こともあろうに「僕たちは戦わない」を真ん中で歌うぱるるだったりするから笑えない。しかも、そのぱるるは防衛省が編集協力している自衛隊のオフィシャルマガジン「MAMOR」(扶桑社)14年11月号でカバーガールまで務めている。

 ぱるるは平和・非戦のアイコンなのか、それとも戦える自衛隊のアイコンなのか……こうなってくるともうワケがわからないが、もしかするとこれも秋元センセイらしい戦略のひとつなのかもしれない。

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